星コラム「3月の星空」

2018年




 

 

 

🌟2018年3月の星空を紹介します。

注目したい天体現象を参考にして観察してください。

 

水星、金星の接近

 

🌟3月4日の夕方日が沈んだ頃の西の空で見られます。

と言っても低い位置での観察になるので、見えやすい位置を探して見てください。

もっとも近くなるのは14じ35分頃ですが、太陽の光で見えません、日没後30分後

ぐらいが狙い目でしょうか。

星コラム「太陽系惑星取りまとめ」
星コラムでの太陽系惑星の記事を中心に取りまとめたページです。「水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星」などの簡単にまとめたページ一覧です。

 

月が木星、火星、土星に接近

(C)国立天文台

 

🌟3月上旬には、月と木星、火星、土星が接近して、夜明け前の空を賑やかに

しています。

2月よりもそれぞれ高度が出てきて、さらに観測しやすくなっています。

また、火星は7月に最接近するので、段々と明るさが増してきています。

その変化を楽しむのもいいかと思います。

 

 

3月10日には月と火星が近い時です。さらに見つけやすくなるでしょう。

またすぐ東側にある「さそり座」のアンタレスにも注目してください。

火星とアンタレスはいわばライバル関係にあるような星です。

その赤さを比べて見ましょう。

 

 

3月11日になるとだいぶ月が低い位置になって、3つの惑星の一番後から追て

きている形の土星とのランデブーが楽しめます。

月の満ち欠けの大きさと、それぞれの惑星の近くを通るときの姿の違いなどを

観察すると楽しいかと思います。

 

水星の東方最大離角

(C)国立天文台

 

🌟3月中旬には水星が西の空で見頃を迎えます。

というのも、水星は太陽に近い惑星です、そのため、地球からは低い位置でしか

観察できません。

今回は西、つまり夕方の太陽が沈んだ後の夕闇が迫る頃に、太陽に一緒について

沈んでしまう前の姿を捉えられる機会です。

 

金星の方が光が強いので、ひときわ輝く姿が見えます。その近くに小さく光る

水星を見つけてください。上記の図の水星と金星の軌道を参考にしてください。

 

 

水星の太陽から一番離れるときを最大離角と言います。それが3月16日に

なります。

私たちから見て西側に見えるのに「東方最大離角」というのはなぜかというと、

最大離角するのは水星と太陽との関係で起こるわけです、ですので太陽からみて

東にあるときの一番遠くが「東方最大離角」と言います。逆に、夜明け前は太陽

が昇る前、つまり西側になるので「西方最大離角」と呼ぶのです。

 

火星と星雲

 

🌟3月20日頃の夜明け1時間ほど前の空です。

火星が「いて座」にあるM8の干潟星雲と同じく「いて座」のM20の三裂星雲との

接近が見られます。どちらの星雲も、肉眼でみるには少し暗いので、双眼鏡を

使うのをお勧めします。

 

ですがこのあたりは天の川銀河の中心の方向です、沢山の星雲星団があります。

それらに注目するのもいい機会ですので、観察して見てください。

ただ時間帯が早いので、頑張って早起きしてください。

 

(C)NASA/M8=干潟星雲

 

 

(C)NASA/M20=三裂星雲

 

金星と天王星が接近

 

🌟3月29日の夕方少し日が沈みきった頃、西の空で金星と天王星の接近した姿が

見られます。

ただ天王星は5~6等級の明るさです、太陽光や人工物の光害の少ない場所で、

金星を頼りにそばにある天王星が確認できるでしょう。

 

また天王星の楽しみ方はもう一つあります、それには天文台などの施設が開催する

観望会へ参加して大きな望遠鏡で一度見て見てください。

天王星にも環があり美しいです。

 

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まとめ

🌟2018年3月の星空の代表的な天体現象を紹介しました。

 

3月は惑星が色々と楽しめますね、派手な天体現象ではないですが、

惑星たちの競演はとても美しいです。ぜひ観察してください。

 

 

良い観望でありますように。。。

 

 

 

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