ニャンコ部「猫の体の秘密を大解剖しちゃいます」

ニャンnoコト




 

 

猫の体には意外と知らない秘密が隠されています。

その機能を紹介しながら驚きの仕組みを探ってみましょう。

 

猫は全身が機能的です。

 

小さな体にはとても優れた機能が満載です。今では、愛玩動物として大事にされていますが、かつては野生で生きてゆかなくてはならず、そのための機能がそのまま現代の猫にも受け継がれています。

またそれらは生き抜くための機能ですが、人間からみると可愛い仕草や、機能だったりもします。それらを順番に見ていきます。

 

目《夜行性のため、暗い場所でも見える》

クルクルと表情が変わる猫の目、その目には獲物を捉えるための秘密が隠されています。

眼球が大きく湾曲して、まるでビー玉のような猫の目ですが、この目は光を取り入れるための水晶体が大きくなっています。そのおかげで、暗い場所でも、ハンティングができるように、瞳孔で光を調節しています。目を観察してみると気がつくと思うのですが、日の光が強い場所では、瞳孔が閉じ、細い針のような縦長になります。この他、瞳孔が開くときには飼い主の行動をよく観察しようと必死で見ているときには瞳孔が開いていたりします。

猫の目はみんな目が青い!
猫の目の色には、ゴールド、グリーン、ブルーなど、カラフルです。ですが生後間もない子猫に限っては、品種や毛色に関係なく、「キツン・ブルー」と呼ばれる独特の青い目をしています。この現象は子猫はメラニンが無いからで、成長と共に、メラニンが形成されて、生後7週頃から徐々に色が変化し、生後3~4ヶ月でその猫固有の色になります。

 

猫の目が光るのはなぜ?
明るい場所から暗い所にいる猫の目を見ると、目が光って見えます。これは猫の網膜の裏側にタベタムという薄い膜が、鏡の様に光を反射しているからです。

 

猫は近眼?
暗闇で見る能力や、動体視力は優れている猫の目ですが、視力はあまり良く無いのはご存知ですか?人間の10分の1くらいの視力しかありません。動かないものなどは20cm以上離れると、ぼんやりとしか見えません。よく見える範囲は2~6m先あたりの様です。

 

耳《超音波も聞き取る驚異的な聴力》

かすかな音も聞き取れます、五感の中でもダントツの高性能

人間の可聴範囲は一般的に20ヘルツ〜2万ヘルツです。犬は20ヘルツ〜4万ヘルツと言われています。では猫はというと、30ヘルツ〜6万ヘルツと言われています。高音を聞き取れる能力はダントツです。この能力のおかげで、ネズミや小動物の出すかすかな音も聞き取って、ハンティングを成功させます。例えばこんな経験はありませんか、好物のキャットフードの袋がカサカサするだけで、飛んできたりするのは小さな音も聞き分けているからです。

耳は左右別々に動かせます。
猫の耳のは実に20以上の筋肉があります。そのおかげで、自由自在に動かせることができ、より正確に獲物の音を察知します。さらには左右別々に動かすこともできます。また耳は聞き取るだけではなく、気持ちが現れる部分でもあります。他の猫に挨拶するときや、獲物を探すときには前を向いています。敵に威嚇されたり、飼い主に叱られたときには、耳を伏せ気味にして防衛しようとします。また、怖がっているときには、完全に耳を伏せてしまいます。

 

大きくて高い声は苦手?
猫の耳は超音波まで聞き取れるほどの高性能です。そのために突然の高い声や、大きな声などは驚いてしまって苦手です。子供の声が高いので、子供が苦手な猫も多い様です。

 

白い毛の青い目の猫は耳が不自由ってほんと?
真っ白い毛の猫で、ブルーの目の色をしていたら、耳が聞こえないケースがあります。原因は「色素欠乏症」色素が無いと、毛は白く、目は青くなります。猫の場合は色素欠乏症を起こす遺伝子は耳にも影響を及ぼすので、耳が聞こえないこともあります。

 

鼻《食べ物やナワバリのチェックに大活躍》

潜んでいる危険や敵などを匂いで察知します

猫は味覚が発達していません、そのために食べ物の安全性は匂いで察知します。危険な食べ物を区別する防衛本能が備わっています。例えば猫に必要な動物性タンパク質も匂いでわかるというから驚きです。また、猫は匂いでナワバリを判別します。猫は、肉球から出る汗や、臭腺の匂いをナワバリに付けて回ります。その匂いを嗅いだ別の猫が「ここは別の猫のナワバリだ」と認識します。

飼い主の外での行動もチェックします。
家に帰った時に、猫が体を擦り付けたります、これは飼い主が外で付けてきた匂いを自分の匂いで消して、安心感を得ようとする行動です。中には、外で他の猫を抱っこしたり、嫌いな匂いをつけていたりすると、威嚇行動をする猫もいます。猫同士ですと、お互いの体を擦り合わせて、匂い付けをして、次に会った時に仲間かどうかを嗅ぎ分ける時こともしています。

 

指を差し出すと、鼻をくっつける
猫の目の前に指を差し出すと、猫は指先に鼻をくっつけてくる習性があります。これは指先の匂いを嗅いで、相手の情報を得ようとしている仕草です。猫同士は鼻をくっつけて、お互いの匂いを確認しあいます。

 

口でも匂いを嗅ぐ?
猫は鼻の他に、口の中の天井部分にあるヤコブソン器官で匂いを感知することができます。主にフェロモンを知覚します。この時は耳が直立し、口は半開きで匂いを確認します。この状態を「フレーメン反応」と言います。最近、足の匂いなどを嗅いだ後の猫の顔が面白いと話題ですが、同じ反応と言えます。

 

 

舌《味覚以外でも役に立つ万能アイテム》

ザラザラの突起が色々と役に立つんです

猫に舐められたことのある方はご存知でしょう、ザラザラとした、なんとも言えない感触がします。このザラザラは「糸状乳頭」と呼ばれる細かい突起のせいです。乳頭の一つ一つは喉の方向に向かって、反り返っています。実はこのザラザラが猫には大事な機能で、獲物を捕まえて食べる時に、骨から肉をこそぎ落とす役目をします。その他にも、体を舐めて毛繕いをする時には、毛についた余分なゴミや抜け毛を取り除くブラシの役割もしています。この様に、猫の舌は味を感じる器官というよりも、「道具」の役割の方が大きいのです。

子猫の舌には、ザラザラは少ししか無い
猫の舌のザラザラは毛繕いや抜け毛やゴミを取り除くためにも必要なものです、ですが子猫の時にはこのザラザラは少ししかありません、離乳する頃に発達すると言われています。さらには、ザラザラの調節もできます。舌に力を入れると逆立ち、力を緩めると寝るといった具合です。

 

猫は甘さをほとんど感じません
猫の舌で一番感じるのは「酸っぱさ」です、これは腐った食べ物を食べてしまわないためです。逆に一番感じないのは砂糖などの糖分の甘さです。ただし、アミノ酸の甘さには反応し、好んで食べます。たまにアンコなどを食べる猫がいますが、小豆に含まれるアミノ酸に反応しているからです。

 

猫は水の味には敏感?
猫の舌は水の味にも敏感だと言われています。一説では全ての生物の中で、水を味わう感覚が一番強いのは猫だとも言われている様です。お風呂の残り湯や花瓶の水を飲む猫がいますが、これは塩素が抜けているからです。

 

ひげ《周りの状況を敏感に察知するセンサー》

周囲の様子を敏感に幸し、行動を手助けするアイテム

代表的な感覚器のヒゲは、以外にも多くあります。口の両側のヒゲ(上唇毛)は左右合わせて24本です、ですが常に生え変わっているので、完全には揃っていません。猫のヒゲは猫の行動の助けになっていると言われますが、詳しい役割などは実は解明されていない部分が多いのです。口のヒゲは筋肉で動かせるので、おそらくセンサーの役目をしていると考えられています。

空気の流れさえヒゲで感知します
ヒゲと呼ばれるのは口の両側の野茂ですが、その他にも目の上にある「眉上毛」と頬骨あたりにある「頬骨毛」など色々ヒゲが生えています。ヒゲの根元にはたくさんの神経が集中しています。ヒゲの先端が何かに触れると、その情報が脳に伝わります。その感度は空気の流れも感じ取れるほどと言われています。

 

ヒゲは顔だけじゃない!
猫の前足を見ると、内側にヒゲが数本生えているのがわかります。これらは場所こそ違いますが、顔のヒゲと同じ機能を持つ触毛です。足元にあるものは障害物を避ける時に活躍します。さらには、猫の体の1~4㎠に1本の割合で触毛が生えています。猫の繊細な動きはこれらの賜物なのです。

 

 敏感なヒゲも、温度には鈍感です。
 猫の皮膚は温度変化に鈍感です。体の中でも特別に敏感なヒゲでも、熱くても50度以上にならないと気づけない様です。

 

 

シッポ《バランスをとったり、心の変化を表す》

バランスだけでなく感情も表す大切なパーツです。

尻尾の長さは個体差がありますが、どれも体のバランスを取るための、大切な役割があります。高い場所で歩く時などは、特に体の向きに合わせて、尻尾でバランスを取っている姿を、目にしたことがあるでしょう。また、猫の感情を表す部分としても、観察対象となります。怒った時には膨らんだり、パタパタとした動きで嫌な気持ちを表したり、尻尾を高く上げて喜びを表したりと様々です。

素晴らしい跳躍の秘密はシッポ?
ジャンプをするときや地面に飛び降りる時には、尻尾を高く上げてバランスをとります。フェンスや棚の上などの高い場所を移動する時にも、片側に傾きそうになると、尻尾を舵の様に使い、バランスを取りながら歩くのです。

 

地域によってシッポが違う?!
猫の尻尾の地域差についての研究があり、それによると、福井の猫はシッポが日本一まっすぐで、関東の猫の半分はシッポが曲がっていて、長崎の猫の5匹に4匹はシッポが曲がっているというのです。また江戸時代から「今日は猫の尾の長い唐猫、浪速の猫は尾の短い和猫」とも言われていました。猫が日本に定着した頃の日本の経済状態が色々関係している様で、尾曲がりの猫は東南アジアに多く見られるのですが、鎖国時代にも長崎だけで、貿易していたからとか、京が都の時に、中国からの献上としての猫がいたとか、色々歴史の名残の様なものがある様です。

 

肉球《クッションの役割を果たす》

可愛いだけじゃない、大切な部分です。

肉球のプニプニした感触は、話触ると気持ちいいですね、その正体は脂肪と弾性繊維でできた組織です。私たちの掌がプニプニするのと同じと考えて良いでしょう。肉球部分の皮膚の厚さは約1mmです、毛が生えている部分の皮膚の厚さは0.02~0.04mmなので、肉球部分は分厚くできているのがお分かりでしょうか。この分厚さで、音を吸収し、そっと獲物に近づくわけです。

指だけを地面につけて歩いている
猫の後ろ足の前方に関節は膝で、後ろに突き出た関節がかかとです。そして手のひらの様に見える肉球の真ん中の部分は指に一部分です。猫は指だけを地面につけているという事になります。そして手首に近い位置にある親指は浮いています、常に爪先立ちの様な状態で歩き、瞬時に走り出せる態勢を取っているという事です。

 

汗が出るのは肉球だけです。
猫の汗腺は肉球にしかありません。猫の汗は暑い時にかくのもではなく、緊張すると出ます。人間でも緊張すると手に汗をかきますがそれと同じです。猫は敵から逃げる時に高い場所へ登ってりしますが、その時に適度にかいた汗が滑り止めの役割をします。

 

肉球は自分の匂いのスタンプです。
猫は自分の匂いをあちこちにつけます、匂いの臭腺は頬や口の周り、耳の後ろなどにありますが、足の指の間にもあります。肉球から出る汗と混じって歩くたびに匂いがついてゆくという仕組みです。猫がナワバリをパトロールの様に回っているのには自分の匂いをつけて回っているという事なのです。

 

 

その他

柄《突然変異によって様々な柄が誕生》

元々は、敵から見つかりにくい全身茶色っぽい縞模様でした。柄に変化は突然変異によるもので、全身真っ黒や真っ白などから、今では様々な毛色ができました。

 

 

まとめ

猫の体の特徴を簡単に説明しました。

猫の体は、まだまだ不思議なところがたくさんあります。そして個体特有の、癖の様なのもや、体の特徴などもあります。少しでも猫への理解につながれば幸いです。

 

大切にしてください

 

 

 

猫部屋へようこそ
ニャンコ部のページをまとめました。猫の基礎知識や、愛情診断などのテストを紹介しています。楽しみながら猫のことを知って、愛してください。

 

 

 

※このページは「うちの猫のキモチはわかる本」/Gakkenを参考に作成しております

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