星コラム「月は1ヶ月でできた」

星コラム




 

 

月の成り立ちには、諸説あって、

現在では一番有力な説は「複数衝突説」です。

 

少し前までは「ジャイアントインパクト説」だったのですが、

新説が発表されました。

 

地球に巨大な天体が衝突が複数起こり、その時に飛び散ったかけらでできた、

という説です。

星コラム「月はどのようにしてできたか」
地球が46億年前に形成されてから間もなく、火星とほぼ同じ大きさ(直径が地球の約半分)の原始惑星が斜めに衝突したと、考えられています。

 

どうやって、月が1ケ月でできたか

 

衝突から1日後

衝突で飛び散った物質の多くは、再び地球に落下するか、

残りの物質は、地球を取り巻く円盤状になって回転しています。

 

衝突から2日後

岩石は互いに、衝突します。

ですが、地球の中心から、地球半径の1.5倍の内側では、

岩石は合体することができないので、

円盤の中には、渦巻き状のむらができます。

 

衝突から2週間

渦巻き状のむらが重力により、振り回されて、

地球の中心から、地球半径の1.5倍の外側のい達すると、

塊となります。

その塊が、核となって、内側からやってくる岩石を、

どんどん飲み込むように合体してゆきます。

 

衝突から1ケ月後

1つの塊だけが独占的に大きくなり、1つの大きな月となります。

急速に成長したために、月の表面はマグマの海(マグマ・オーシャン)

に覆われていた、と推定されます。

 

大まかな文字で説明するとこんなところでしょうか、

 

「国立天台4次元デジタル宇宙プロジェクト」の

作品はたくさん素晴らしいものがあるので是非見てみてください。

 

🌟「月が1ケ月でできた」というのは、

1995年頃から東京工業大学のプロジェクトチームによる、

コンピュータシミュレーションで検証する研究からの説です。

 

🌟この研究からの説では早ければ1ケ月という結果が出ていますが、

1980年代後半からコンピュータシミュレーションによる

ジャイアント・インパクトの実証されていて、

1年〜100年とする推定も試算されています。

 

 

 

近年での問題点と新説

🌟「ジャイアント・インパクト説」が月の成形にかなり有力な説では

あるものの、火星ほどの大きさの天体が地球を破壊せずに、

正確な角度で衝突し、自転軸をの傾きを生じさせたり、する確率が、

非常に低いのです。

 

🌟最近の精度の上がったシミュレーションでかなり説明できるように

なってきてはいるものの、物質科学的問題点が残されています。

 

<物質科学的問題点とは?>

月の成分の5分の1は地球に由来しています。

残る5分の4は衝突した天体に由来していることになります。

しかしながら、実際は、地球と月の成分構成はほぼ同一なのです。

 

そのこで、新説が登場します。

 

5番目の「複数衝突説」とは?

🌟月は巨大衝突による1回で形成されたのではなく、複数の天体衝突が、

少なくとも20回程度は繰り返されて、衝突の度に、原始地球の周囲にある、

残骸が輪の中で撹拌され、破片や、岩石など、月に合体したり、

次第に、月は月へ地球は地球へと形成していったとする説。

 

🌟この複数衝突説では、物質科学問題がかなり緩和されるようになりました。

 

複数衝突説の比較動画はこちら

 

まとめ

 

🌟長く「ジャイアントインパクト説」が月の成り立ちを説明してきましたが、

その節によるところのコンピュータシミュレーションによれば、

月は1ケ月でできたとされますが、

 

今回の新説で、また新たなシミュレーションがされるはずですので、

またその時を楽しみに待ちたいものですね。

 

 

参考文献・サイト一覧
星のコトワリを掲載するにあたっての参考文献・参考サイトを一覧にまとめました。サイトの記事の作成のために参考しています。

 

 

 

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