小惑星探査機「はやぶさ2」のニュースはもうご存知でしょうか?
3年前に、地球と火星の間にある小惑星を目指して打ち上げられました。
そして、昨日(2017年7月12日)に宇宙航空研究開発機構「JAXA」が
目的地にあと1年で到達すると発表したのです。
順調にいけば来年小惑星に近づく探査機「はやぶさ2」元気(?)な
姿を日本中が、いえ世界が注目することでしょう。
「はやぶさ」と言えば1号機での記憶がまだ新しい方も多いかと思います。
着陸の際に機体が損傷して、燃料が漏れるというアクシデントがあり、
地球との交信が途絶えたなお、宇宙を彷徨いながら、奇跡の帰還を果して、
大気圏で燃え尽きる姿の美しさは、日本中に感動を与えました。
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「はやぶさ2」の目的は?
「はやぶさ」」同様に、小惑星から物質を持ち帰る事が大きな目的です。
では、1号機とどこが違うのでしょうか。
❶到着しようと目標にしている小惑星の種類が異なります。
「小惑星イトカワ」は岩石質の小惑星ですが、今回、目指す小惑星は、
岩石質ですが、表面に有機物や水をより多く含んでいます。
❷「衝突装置」を搭載している点です。
今回は、小惑星に装置を衝突させる事で、直径数メートルのクレーターを
作り出します。
その後、接近して、観測、さらには着陸して物質の採取、が予定されています。
これによって、表面だけでなく、太陽系の誕生頃の状態を留めている、
可能性のある内部の物質を採取し、帰還する事で、
かなり、太陽系の神秘にせまることが期待できるというのです。
(C)JAXA 関連リンク
http://www.jaxa.jp/projects/sat/hayabusa2/index_j.html
「はやぶさ2」の近況
2014年の打ち上げから約3年、現在、秒速およそ30キロという
速さで飛行中、打ち上げからの飛行距離は、約24億キロ、
小惑星まではおよそ3000万キロに近づきました。
来年6月〜7月ごろ小惑星に20キロという至近距離に接近します。
2018年中には小惑星に到着して、いろんなミッションをこなして、
2020年に帰還する予定です。
2018年6月15日現在で
「はやぶさ2」の到着予定日が発表されました。
2018年6月27日前後にリュウグウへ到着します、ほぼ予定通りですね。リュウグ
ウの鮮明な画像などもそのうち報告されることでしょう。
遠く離れた宇宙に、チームジャパンがいます。ミッションの無事を祈ってエールを
送りたいですね。
2019年4月現在
2019年2月22日にタッチダウンに成功しました。
本来は2018年10月には、このタッチダウンが行われる予定でしたが、
リュウグウに到着後に投下した、小型探査機ミネルバからの画像が、
その延期の決断理由となりました。
C)JAXA
こんな感じで、岩のような大きな塊があって、万が一、接触すると破損してしまう
可能性があり、回避するためでした。
その後は、自力で降下するなど、はやぶさ2の高い技術が証明されました。
そして、さらに、クレーターをつくるミッションでも成功して、次のサンプル採取への
期待が高まっています。
(C)JAXA/リュウグウ(原寸)
「小惑星 リュウグウ」って?
命名は2015年11月に一般公募で決まりました。
「リュウグウ」とは?
浦島太郎伝説に出てくる、竜宮城にちなんでいます。
浦島太郎は竜宮城から玉手箱を持ち帰るところもちなんでいて、
「はやぶさ2」も「リュウグウ」からサンプルカプセルを持ち帰る
というミッションがそれにあたります。
また、海の底にある「竜宮城」と宇宙の深淵さが「リュウグウ」へ向かって
行くことに共鳴するところがあるようです。
「はやぶさ2」の今後
地球から3億キロ離れた宇宙空間で、「はやぶさ2」を「リュウグウ」に
安全に着陸させ、物質の採取を行うか、ということが最大の難関とされています。
「リュウグウ」形が球状ということしか分かっておらず、どんな困難が
待ち受けているかは誰にもわかりませんが、
いかなる状況でも対応できるように研究者が日夜シミュレーション訓練を
繰り返し、「はやぶさ2」を支えているのです。
まとめ
「はやぶさ2」の「リュウグウ」へ向かうミッションの
ことを少し紹介しました。
日本のみならず世界でも注目度の高い「はやぶさ2」の動向を
これからも見守り応援したいです。
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http://spaceinfo.jaxa.jp/search.html?q=はやぶさ2
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