季節の夜空を見てみよう「おとめ座とランデブーの木星」

星のコトワリ




 

3月の中旬ごろから東の空へおとめ座がその姿を現します。

おとめ座の1等星スピカの少し先を行く輝く星、

それが木星です。

8月中旬ごろまでゆっくり毎夜西へと移動しながら、

寄り添うように美しいく輝いて見えます。

 

惑星の光は太陽の光を受けて反射している光で、距離も近いので

光がまっすぐ届きます。

このため瞬きが少ないので、瞬かないように見えます。

スピカは恒星で自ら光を放出しているので、

光にムラができます。

そのためキラキラと瞬くように見えるのです。

 

スピカを見つけたらその近くに瞬かない星があればそれが木星です。

 

5月〜6月は明るさはマイナス2.4等星〜マイナス2.1等星

とかなり観測しやすいです。

 

木星は太陽の約1/1000、地球の約318倍の質量があり、

半径7万kmあまりの太陽系最大の惑星です。

衛星の数も太陽系最多とされています。

大気の厚さは約1000kmで、

主成分は太陽とほぼ同じ水素とヘリウムでできていて、アンモニアの雲が

綺麗に緯度に沿った縞模様をつくっています。

 

すなわち木星には、個体の表面がありません。

大きさは地球の1300倍もあるのに質量が軽いのはそのせいです。

 

望遠鏡で観測できているのは、大気中のアンモニアの雲の模様です。

緯度(赤道と平行)に沿った「縞」と「帯」が交互に模様をなしているのです。

暗く見える領域を「縞」と呼び、縞と縞の間の明るい部分を「帯」と呼びます。

縞の部分は主に「下降気流」で帯の部分は「上昇気流」となっています。

これらの緯度ごとの縞と帯には固有の名称が付けられています。

 

また、帯と縞の間には、大小の様々な渦ができており、

生まれたり、消失したりを繰り返しています。

 

中でも南半球の中緯度帯には、地球3個分に匹敵する

大きな低気圧性の渦「大赤斑」があります、

 

小さい雲を取り込んでできた、台風やハリケーンのような

現象だと考えられていて、

発見以来300年以上も存在が確認されていますが、

詳しいことはまだよくわかっていないのです。

 

宇宙望遠鏡などにより、いろんな現象が観測されて、

例えば2005年に、大赤斑の南にあった白斑が赤みがかり

中赤斑にまで成長する現象が起きました。

このような現象のデータを解析することで

徐々に明らかになっていくことでしょう

 

余談ですが。。。

占いの世界では木星は「てんびん座」を運行中です。

これは黄道一般歳差と呼ばれるもので、

100年で約1、4度ずれていきます。

少しずつ春分点の方向が東にずれていってるのです。

 

 

 

 

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