あなたのお家の猫ちゃんはカリカリ派ですか?
ウェット派?それとも手作り志向ですか?
最近ではキャットフード(総合栄養食明記の物)とお水だけで、安定した栄養を摂取し、健康に生活できるようになっています。
そこで今回は、そもそも猫に必要な栄養は何か?という疑問を解消しましょう。
1日あたりの猫の栄養必要量
1日あたりの猫の栄養必要量を表にしました。数値は体重1kgあたりですので、猫ちゃんの体重に掛けます。
タンパク質(g) | 7.0 |
脂肪(g) | 2.2 |
カルシウム(g) | 0.25 |
塩化ナトリウム(g) | 0.125 |
鉄(mg) | 2.5 |
ビタミンA(IU) | 250 |
ビタミンD(IU) | 25 |
ビタミンE(IU) | 2.0 |
これらの栄養素は概ね動物性食材からの摂取が必要なものが多いです。中でも、タンパク質は糖に変える能力に優れているので、タンパク質の要求量が高くなります。
猫は完全肉食動物です。食事から動物性由来の栄養素を排除して、健康を維持することは困難です。猫の必須栄養素のアラキドン酸やタウリンなどは動物性食材にしか含まれていません。また、βカロテンをビタミンAに変換できないので、動物性食材に頼らざるを得ません。
猫も血糖値が低下するとタンパク質をアミノ酸に分解して、糖に変える機能は優れています。極端なことを言えば、穀物を摂取しなくても、生きてゆけます。最近よく耳にするのが、穀物を食べると危険のようなことが、チラホラ言われていますが、全体の割合で、肉、魚7:穀類1:野菜2、このくらいなら問題は無いという専門家の意見もあります。というのも、猫の体には、食事内容に関係なく内部環境を一定にする調節機能が備わっているのです。
猫に必要な栄養素とは
猫の体内で、作り出せる栄養素と、作られない栄養素がありまが、では必要な栄養とはどんなものか表にまとめました。
タンパク質(アミノ酸) | アルギンニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプロファン、バリン(タウリン) |
脂肪 | リノール酸、αーリノレン酸(アラキドン酸) |
多量ミネラル | カルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、塩素 |
微量ミネラル | 鉄、銅、亜鉛、マンガン、セレン、ヨウ素 |
脂溶性ビタミン | ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE(ビタミンK) |
水溶性ビタミン | チアミン(B21)、リボフラビン(B2)、ピリドキシン(B6)、ナイアシン(B3)、パントテン酸(B5)、コバラミン(B12)、葉酸(B9)、ビオチン(B7)、コリン |
キャットフードと栄養素
一般的にキャットフードとは簡単に必要な栄養が摂れるインスタントフードです。酸化しやすい植物性油などが入っていても、常温で酸化しないような工夫がされています。保存性に優れ、手軽なので、広く猫ちゃんの主食として用いられています。キャトフードと水だけで、健康な生活がおくれ、長生きの猫ちゃんも増えてきました。
先にも言いましたが、猫は「完全肉食動物」です。丸ごと動物性食材を食するということが前提で体ができています。例えばネズミを丸ごと摂取することで、ネズミの内容物の栄養素を摂取しています。緑黄色野菜のβカロテンを分解してビタミンAを分解しなくても、ネズミに含まれる量で賄えてしまうのです。このため、わざわざ体で作る必要がないので、分解酵素がありません、同様に、タウリンやアラキドン酸などを必要な分量だけの合成ができないために、完全な肉食動物を言われます。丸ごと食べるを実践できない現代に合わせて考えられたのが、総合栄養食のキャットフードというわけです。
さらに、上記以外の必要な栄養も必要量が入っているのが良いところです。例えば、必須アミノ酸、必須脂肪酸、各種ビタミン(脂溶性、水溶性)、各種ミネラル(多量、微量)、などの重要な栄養素も十分に含まれています。また、必須脂肪酸を含む脂肪は酸化しやすいのですが、常温で保存した場合でも、酸化しにくい状態で加工されています。こうした保存料が問題になることがありますが、ほとんどの場合、殻でが処理できる範囲の使用量なので、特に心配はないのです。
ただ猫ちゃんによっては、キャットフードが合わない子や、食べない子がいますので、その時には臨機応変に、手作りに挑戦したり、徐々にキャットフードを慣らしてゆくなどして、健康に必要な状態を保てる努力を、飼い主はする必要があります。猫ちゃんも嗜好があって、性格によっても食べ方が変わります。全て猫ちゃんに合わせなくても、良いのですがより良い関係を築くためにも、必要なことは、なるべくしてあげましょう。
栄養素の詳しい内容は次回のテーマはこちら
まとめ
🐈猫に必要な栄養素について紹介しました。
現在は総合栄養食のキャットフードが優れているので、必要な栄養はほぼ補えます。穀物なども食べていけないことないので、カリカリの中に含まれているからといって、拒絶しなくても良いかなと思います。
愛猫ちゃんの食生活の参考になれば幸いです。
大切にしてください。
このページは主に「愛猫のための症状・目的別栄養事典」須崎恭彦著/講談社 を参考にさせて頂きました。
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