「水星食」をご存知ですか?
平たく言えば「日食」や「月食」と同じような現象のことですが、
「水星食」というのは月の陰に水星が入ってしまって、
見えない時間があるという現象です。
今回は2017年7月25日の日の入り頃に、
南西諸島の一部ではみられませんが、日本全国で天候条件によりますが、
観測できます。
水星は地球の内側を回っています。
太陽により近い天体ですので、夜明け前の東の空の低い地点と、
日没直後の西の空の低い位置でしか見ることができません。
これは、金星にも言えることです。
月は月齢2という細い月が観られます。
この時期には「しし座」のレグルスも光って見えます、間違えないように
注意した方が良いでしょう。
春の星座の見つけ方「しし座」
形の整った、解りやすい星座で、クエスチョンマークを裏返した形に、並んだ星々が目印にもなっています。この星の並び方は、ヨーロッパで使われる、草刈鎌に似ていることから
ライオンズ・シクル「獅子の大鎌」と呼ばれています。
星コラム「水星について」
2017年7月25日に「水星食」があります。その前に水星のことをおさらいしましょう。
大きさは、赤道半径が2440キロメートル、直径は4880キロメートル、
月よりも少し大きいくらいでです。地球のおよそ5分の2ほどの大きさです。
代表的な地点まとめ
月に隠されることを「潜入」
月から現れることを「出現」と呼びます。
代表的な地点の「潜入開始・終了時間」「出現開始・終了時間」
を表にしてみました。
参考にしてみてください。
場所 | 潜入開始 | 潜入終了 | 出現開始 | 出現終了 |
札幌 | 18時41.1分 | 18時41.6分 | 19時40.4分 | 19時40.6分 |
仙台 | 18時50.6分 | 18時50.9分 | 19時46.8分 | 19時47.0分 |
東京 | 18時56.0分 | 18時56.2分 | 19時49.7分 | 19時49.9分 |
京都 | 18時57.4分 | 18時57.7分 | 19時50.3分 | 19時50.5分 |
福岡 | 19時00.8分 | 19時01.1分 | 19時50.5分 | 19時50.8分 |
那覇 | 19時26.6分 | 19時27.4分 | 19時46.6分 | 19時47.3分 |
出典:国立天文台
潜入開始時間にはまだ明るく見えにくい場所もあるかと思います。
また、水星はもともと西の空の低いところでしか観測できないので、
出現時間の頃も開けた場所の方が観測には向いています。
あとは天気が気になりますね。
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まとめ
肉眼でも見えなくはないのですが、
はっきり確認したいのであれば、やはり双眼鏡で見ることを
お勧めします。
日没直後のグラデーションと細い月がとても幻想的な光景が
見られることでしょう。
水星の動きをじっくり観測してみてください。
参考文献・参考サイト一覧
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