「わし座」は夏の宵の頃、
天高く輝く「夏の大三角」の星々の中で2番目に明るい
1等星が「わし座」のアルタイルです。
アルタイルを挟んで小さな2個の星がほぼ一直線に並ぶのが
「わし座」の目印です。
「夏の大三角」の一角の「はくちょう座」からは南に位置しています。
「わし座」のα(アルファ)星のアルタイルは七夕の彦星として
知られています。
「アルタイル」はアラビア名でα星とβ(ベータ)星、γ(ガンマ)星で作る
3つの星が翼を広げて飛ぶ鷲を連想させたことに由来しています。
一方、中国ではこの3つの星を天の川に響く天の太鼓に見立てて、
「河鼓(かこ)」とか「河鼓三星(かこみつぼし)」と呼ばれています。
ちなみに、日本ではアルタイルのことを「彦星」、「犬飼星」や「牛飼星」
などと呼ばれています。
七夕のお話はみなさん今更でしょうか。。。
中国の神々の皇帝、天帝には織姫と呼ばれる一人娘がおりました。
織姫は銀河のほとりで、毎日、毎日機織りしていました。
織女の織る布は美しい錦のように輝いていたので、
神々が好んで服や家を飾るために使っていました。
年頃の娘なのに朝から晩まで働きづめで、恋をする暇もなく
機織りをしていましたから、天帝は婿を探してきます。
銀河の向こう岸で牛を飼っている牽牛もまた大変な働き者で、
朝から晩まで牛の世話に明け暮れていました。
そんな牽牛を天帝は気に入り、二人を結婚させることにしました。
二人は出会った瞬間に恋をします、その結果、仕事のことなど
すっかり忘れてしまい、毎日遊んでばかりで二人はさっぱり仕事を
しなくなってしまいます。
たまりかねた天帝は仕事をするよう注意します、
しかし、返事はするものの、いっこうに働く気配がありません。
そのうち神々の服はボロボロになり、牛たちは病気で死にそうになりました。
怒った天帝は、二人を銀河の両岸へ引き離しました。
牽牛と会えなくなった織姫は毎日泣いて暮らしまたので、
さすがに天帝もかわいそうになり、
一生懸命働くなら、1年に1度だけ、
7月7日の夜に会うことを許しました。
それが七夕の始まりです。
もしもその日が雨が降ると、銀河は水かさが増して、
織女は牽牛のもとへは行けなくなります、
そこでカササギの群れが飛んできて羽と羽を重ねて、
銀河に橋を作ってくれて渡ったということです。
ちなみに、ギリシャ神話で「わし座」は
神々の王ゼウスがトロイの王子ガニュメデスを神々の宮殿へと連れてきた時、
変身した姿だと言われています。
余談ですが、
トロイの王子のガニュメデスが「みずがめ座」の
みずがめをもつ少年として描かれています。
参考文献・サイト一覧はこちら
コメント