🌟現在共通して使われている星や天体を表す記号を紹介します。
星座の表記
🌟星座の起源は、紀元前3000年以上も前にメソポタミア地方に住んでいた
シュメール人が夜の星々を繋げて、農期を知ったりするために、
身近な動物をあてはめたり、教訓などのために神話の神々や英雄をあてはめたり、
した事に由来しています。
それらは、メソポタミア文明の発達に伴って、古代の隣国地域に広く
拡散してゆきました。
紀元前9世紀の古代ギリシャではすでに、「オリオン座」、「おおぐま座」などの
星座は使わていて、紀元2世紀にトレミー(プトレマイオスの英語表記)が、
当時使われていた48の星座とまつわるギリシャ神話をまとめました。
それが「トレミー48星座」と呼ばれるもので、現在の全天88星座にも多く
含まれています。
その後、15~16世紀になると、ヨーロッパの大航海時代へ入ると、南半球の空に
今までと違う星を見て、競う様に見知らぬ星々に星座の名前をつけ始めます。
この時代に作られた多くは、南の国々で船乗りが目にした珍しい生き物や、
当時の最先端の科学装置などを象った星座でした。この南の地域にはバイエル、
バルチウス、ロワイエ、ラカイユなどが制定者として挙げられます。
また、北側の隙間を埋める様にへベリウスが7つの星座を制定しています。
この他に、17~18世紀にかけて多くの星座が無秩序に成りつつあり、
混乱をきしました。これらの流れから1930年に世界中の天文学者が集まり、
星座を整理しました。そして、現在でも使われている「全天88星座」を
正式に認定し、星座の境界線もはっきりと決めました。
星座名は正式にはラテン語で表記しますが、3文字の略字で表す事もあります。
当サイトでも、星座の見つけ方のページで、各星座の基本情報としまして
ラテン語と略字の表記を掲載しています。
日本語の場合は、ひらがな、カタカナ表記が一般的です。
星(恒星)の表記
🌟星の表記の仕方は様々あります。
一般的にはギリシャ文字で表記されるものが多用されています。
α | アルファ | ι | イオタ | ρ | ロー |
β | ベータ | κ | カッパ | σ | シグマ |
γ | ガンマ | λ | ラムダ | τ | タウ |
δ | デルタ | μ | ミュー | υ | ウプシロン |
ε | イプシロン | ν | ニュー | φ | ファイ |
ζ | ゼータ | ξ | クシー | χ | カイ |
η | イータ | ο | オミクロン | ψ | プサイ |
θ | シータ | π | パイ | ω | オメガ |
その他には数字の番号で表記する「フラムスチード番号」や変光星を分類する
記号で、アルファベットを使用しているものがあります。
また「HD/HDE番号」の表記などもあります。
天体の表記
🌟天体にも一般的に共通して使用している表記があります。
メシエ番号 | 18世紀の終わりにフランスの天文学者シャルル・メシエが作成した星雲・星団・銀河のカタログの中で、番号の前にMを付け、「M〇〇」という表記がされています。明るい天体が多く、一般的に広く普及しています。リストは110番まであります。 |
NGC/IC番号 | 19世紀の終わりに発表された7840個の天体をまとめた「ニュージェネラル・カタログ」の番号が「NGC」番号です。その後、NGCカタログに追加する形でまとめられたのが「インデックスカタログ」の番号で「IC」が使用されています。 |
銀河の表記 | 見かけの構造で呼び名が付けられている事が多数です。アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが提唱した銀河の分類が広く使用せれています。「楕円銀河」「レンズ状銀河」「渦巻銀河」「棒渦巻銀河」に分類され、それ以外の不定形の銀河を「不規則銀河」としています。 |
まとめ
🌟一般的に使用されている星の表記をまとめました。
星の記号は一見するとわかりにくいのですが、全て覚える必要はないので、
好きな星座や天体について調べた時に記号が出てきたら、
表記の意味を理解できるかと思います。
参考になれば幸いです。
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