星コラム「星座と星の表記のこと」

星コラム
The International Space Station, with a crew of six onboard, is seen in silhouette as it transits the Moon at roughly five miles per second, Saturday, Dec. 2, 2017, in Manchester Township, York County, Pennsylvania. Onboard are: NASA astronauts Joe Acaba, Mark Vande Hei, and Randy Bresnik; Russian cosmonauts Alexander Misurkin and Sergey Ryanzansky; and ESA astronaut Paolo Nespoli. Photo Credit: (NASA/Joel Kowsky)




 

 

🌟現在共通して使われている星や天体を表す記号を紹介します。

 

星座の表記

 

🌟星座の起源は、紀元前3000年以上も前にメソポタミア地方に住んでいた

シュメール人が夜の星々を繋げて、農期を知ったりするために、

身近な動物をあてはめたり、教訓などのために神話の神々や英雄をあてはめたり、

した事に由来しています。

 

それらは、メソポタミア文明の発達に伴って、古代の隣国地域に広く

拡散してゆきました。

 

紀元前9世紀の古代ギリシャではすでに、「オリオン座」、「おおぐま座」などの

星座は使わていて、紀元2世紀にトレミー(プトレマイオスの英語表記)が、

当時使われていた48の星座とまつわるギリシャ神話をまとめました。

 

それが「トレミー48星座」と呼ばれるもので、現在の全天88星座にも多く

含まれています。

 

その後、15~16世紀になると、ヨーロッパの大航海時代へ入ると、南半球の空に

今までと違う星を見て、競う様に見知らぬ星々に星座の名前をつけ始めます。

 

この時代に作られた多くは、南の国々で船乗りが目にした珍しい生き物や、

当時の最先端の科学装置などを象った星座でした。この南の地域にはバイエル、

バルチウス、ロワイエ、ラカイユなどが制定者として挙げられます。

また、北側の隙間を埋める様にへベリウスが7つの星座を制定しています。

 

この他に、17~18世紀にかけて多くの星座が無秩序に成りつつあり、

混乱をきしました。これらの流れから1930年に世界中の天文学者が集まり、

星座を整理しました。そして、現在でも使われている「全天88星座」

正式に認定し、星座の境界線もはっきりと決めました。

 

星座名は正式にはラテン語で表記しますが、3文字の略字で表す事もあります。

当サイトでも、星座の見つけ方のページで、各星座の基本情報としまして

ラテン語と略字の表記を掲載しています。

 

日本語の場合は、ひらがな、カタカナ表記が一般的です。

 

 

星コラム「全天88星座リスト」
1930年の国際天文学連合を契機に、星座が統一・整理されることになり、星座の境界線が引かれ、星空は世界共通の88星座に統一されました。この88の星座を表にまとめました。

 

(C)NASA

 

星(恒星)の表記

🌟星の表記の仕方は様々あります。

一般的にはギリシャ文字で表記されるものが多用されています。

 

α アルファ ι イオタ ρ ロー
β ベータ κ カッパ σ シグマ
γ ガンマ λ ラムダ τ タウ
δ デルタ μ ミュー υ ウプシロン
ε イプシロン ν ニュー φ ファイ
ζ ゼータ ξ クシー χ カイ
η イータ ο オミクロン ψ プサイ
θ シータ π パイ ω オメガ

 

その他には数字の番号で表記する「フラムスチード番号」や変光星を分類する

記号で、アルファベットを使用しているものがあります。

また「HD/HDE番号」の表記などもあります。

 

 

(C)NASA

 

天体の表記

 

🌟天体にも一般的に共通して使用している表記があります。

 

メシエ番号 18世紀の終わりにフランスの天文学者シャルル・メシエが作成した星雲・星団銀河のカタログの中で、番号の前にMを付け、「M〇〇」という表記がされています。明るい天体が多く、一般的に広く普及しています。リストは110番まであります。
NGC/IC番号 19世紀の終わりに発表された7840個の天体をまとめた「ニュージェネラル・カタログ」の番号が「NGC」番号です。その後、NGCカタログに追加する形でまとめられたのが「インデックスカタログ」の番号で「IC」が使用されています。
銀河の表記 見かけの構造で呼び名が付けられている事が多数です。アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが提唱した銀河の分類が広く使用せれています。「楕円銀河」「レンズ状銀河」「渦巻銀河」「棒渦巻銀河」に分類され、それ以外の不定形の銀河を「不規則銀河」としています。

 

 

 

まとめ

 

🌟一般的に使用されている星の表記をまとめました。

星の記号は一見するとわかりにくいのですが、全て覚える必要はないので、

好きな星座や天体について調べた時に記号が出てきたら、

表記の意味を理解できるかと思います。

 

参考になれば幸いです。

 

 

 

 

参考文献・サイト一覧
星のコトワリを掲載するにあたっての参考文献・参考サイトを一覧にまとめました。サイトの記事の作成のために参考しています。
星コラム一覧
星のいろいろな雑学的なところや、星についてのまとめページを一覧にしてます。
星コラム「メシエ天体リスト」
シャルルメシエが作ったリストは一般的に「M〇〇」という表記で使われています。この天体は望遠鏡で見つけられる明るさのものばかりです。星座を見つけた後は星雲。星団の挑戦してみてください。その参考にしてください。

 

 

 

 

 

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