🌟名前の通り、明るさが変化している星のことを言います。
日本で馴染みがあるのは、秋の星座「くじら座」のミラが有名でしょう。
そんな「変光星」を簡単に説明します。
変光星とは?
🌟恒星はガスの集まりなので、元々高温のガスの圧力によって膨張しようとする
性質があります。
一方で巨大な恒星は、自らの重力によって、収縮しようとする性質もあります。
両者のバランスが保たれていれば、大きさは一定のままです。
変光星にはいくつか種類があり、その特性によって、呼び名も変わっています。
脈動変光星 | 収縮と膨張のバランスが周期的な時間で変化するもをいいます。恒星が膨張すると、表面積が増えて明るくなる効果が効果もありますが、同時に表面温度が下がって暗くなる効果もあります。
宇宙での距離測定に使用されているセファイド変光星はこのタイプになります。 |
爆発型変光星 | 恒星の表面付近で起きる爆発現象(フレア)などによって、明るさが変化するものです。フレアは太陽でも起きている現象ですが、より大規模なフレアを起こすものがあるといいます。 |
激変星 | 白色矮星に近くの恒星からガスが降り注いでいる連星系です。白色矮星の表面にガスが降り積もって行くと、ある時、新星爆発を起こし、突然明るく輝きます。このような連星系では白色矮星が吹き飛ぶ、より大規模な爆発が起きることもあります。 |
食変光星 | 互いの周囲を周り合う連星系のうち、一方が他方を周期的に隠して、その間、暗く見えるような天体のことです。地球から見て、偶然、そのような軌道の配置になっているような連星系が、このような変光星として観測されます。 |
🌟このように明るさが変化して見える恒星のことを
総して「変光星」と呼んでいます。
変光星の膨張と収縮のわけ
🌟恒星が小さい時には、内部の温度が高く、放出される光が強くなります。
ところが温度が高いと、内部から外側に向かって圧力が大きくなり、膨張します。
膨張すると、今度は恒星内部の密度が低くなり、温度が下がって、
放出される光も弱くなります。すると外へ向かう圧力が弱くなり、
今度は自らの重力によって収縮してゆきます。
こういったサイクルが繰り返されることで、膨張と収縮を繰り返す
ことになります。
ミラ型変光星
🌟よく耳にする「ミラ型変光星」変光星の種類では「脈動変光星」に
あたります。
「くじら座」のミラから付けられました。
大まかな特徴 | 非常に赤い |
脈動周期は100日以上 | |
変光範囲は可視光で2.5等以上(赤外線では1等以上) | |
赤色巨星で、数百万年の間に白色矮星になる | |
太陽質量の2倍未満(外層の膨張のために明るさは太陽の数千倍にもなりえます。) |
これらの特徴を含んだ変光星で、挙動や性質の共通しているのですが、
色々な研究が進んだ現在では、年齢、質量、脈動周期、化学組成などで多様性を
含んだ恒星で分類されています。
🌟ミラ型変光星が人気なのはアマチュアでも観測しやすく、
明るさの変化の幅が大きく、ターゲットなりやすいからです。
主なミラ型変光星
「くじら座」ミラ | 「うさぎ座」R星 | 「しし座」R星 |
「はくちょう座」χ星 | 「うみへび座」R星 | 「オリオン座」U星 |
「わし座」R星 |
まとめ
🌟「変光星」について簡単にまとめました。
よく耳にする言葉ですが、どのようなものがそれらに当たるのか、
参考にしていただければ幸いです。
変光星はそれぞれに見頃があり、観測しだしたらハマる方も多いので、
見る機会がありましたら是非観望してみてください。
良い観望でありますように。。。
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