宇宙にある星の中で、超巨星や極超巨星と呼ばれる、かなり重い星たちがありま
す。これらは通常の星々と違う法則で一生を終えます。
少しまとめてみました。
超巨星
🌟質量が太陽の8倍以上の星を、超巨星と呼びます。このような星は、膨張して
赤色巨星よりも大きくなります。超巨星は、生まれて時から、中心核内に核融合に
使える水素が豊富にあります。
ですが、陽子ー陽子連鎖よりも、炭素ー窒素ー酸素サイクルによる核融合反応が
多く起こるため、水素の消費速度が非常に早くなります。質量の大きな星は中心核
内の水素を、わずか数百万年で燃やし切ってしまいます。そして、太陽の十万倍と
いう輝きを放ちます。
こうした青白色巨星はとても明るい為、数千光年の彼方にあっても見ることができ
ます。水素の燃料が終わると、もっと重い元素の燃焼に移ります。
太く短く生きる星
太陽ほどの大きさの星と同様に、超巨星も中心核で、水素が燃え尽きると、核融合
反応は周りの殻へと移動します。ですが、こうして生じる不安定な超巨星は、通常
の赤色巨星よりも、はるかに大きくて明るいです。
ヘリウムの核融合が、中心核で始まると超巨星は、少し衰えたように見えて、高温
となります。ですが赤色巨星とは違って、ヘリウム融合の終わりが、最終段階では
ありません。
大質量の星の温度と圧力が膨大なので、中心核ではヘリウム以降の、核融合が起こ
り、星は輝き続けます。それぞれの原子が燃え尽きても、さらに重い原子の核融合
反応が、中心核の周囲の新しい殻を利用して移ってゆくのです。
この巨星の核融合が終わるのは、中心核が鉄になった時です。
(C)NASA/ηカリーナ星雲
超巨星と恒星風
🌟超巨星の表面温度は、星の質量が大きいほど高くなります。同時に、表面から粒
子を吹き出す恒星風の力も強くなります。太陽の20倍もの質量がある星では、こ
うした恒星風のエネルギーの損失率は太陽の10億倍にもなります。
恒星風の勢いは、超巨星の強力な重力にも、簡単に打ち勝ってしまいます。水素を
燃やしている数百万年間に、放出する物質の量が、太陽質量の数倍にのぼることも
あります。
外層の物質を吹き飛ばして、より高温の内層があらわになって、質量放出効果は、
星の一生を通じてさらに強まっていきます。
(C)NASA
極超巨星
🌟宇宙で最も質量の大きな星を、極超巨星と言います。その質量は太陽の100個分
以上で、光度は百万個分以上と推測されます。極超巨星の例には、「おおいぬ座」
VY星や、「いて座」のピストル星などがあります。「おおいぬ座」VY星は赤色
で、現在知られている中で、直径が最大の星です。
星の大きさの上限というのは、現在の宇宙論的に考えられるもので、太陽の150倍
ほどの原子星で、これは崩壊エネルギーがとても大きく、その潜在的な全能力を発
揮する前に自分自身を、吹き飛ばしてしまうのです。
天文学者によると、こうした大質量の星の最後は、これまで知られている、超新星
爆発よりも、はるかに激しいものになり、遠方の銀河から到来する高エネルギー
ガンマ線バーストは、この稀な現象が、原因ではないかと、考えられています。
まとめ
🌟超巨星と極超巨星についてまとめました。
宇宙にある星の中で、超巨星や極超巨星と呼ばれる、かなり重い星たちがありま
す。これらは通常の星々と違う法則で一生を終えます。
少しでも宇宙に興味が持てるようになれば嬉しいです。
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