太陽系惑星について「地球の衛星ー月」

地球
DATE: 1-4-11 LOCATION: JSC SUBJECT: Space Station flying by the moon PHOTOGRAPHER: Lauren Harnett




(C)NASA

 

 

月は宇宙における地球の伴侶とも言える天体で、人類にとっても、見上げて大きく

見える月はとても身近な存在です。

 

そんな太陽系第3惑星、地球の衛星の「月」について、簡単にまとめて

みました。

 

 

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月の特徴

 

🌟月の直径は地球の4分の1ほどです。母惑星との比較でいうと、太陽系で、最も

大きな衛星です。地球と月はお互いの重力で強力な影響を及ぼしあっています。

 

潮汐力が月の回転にブレーキをかけることとなり、地球を1周するのに要する時間

で、自転軸に沿って1回転自転するようになっています。地球に対して常に同じ面

を向けているのはこの影響のためです。

 

月は実質的な大気を、引き止めるだけの十分な重力がなく、不毛な岩石の球体と

なっています。太陽エネルギーと何もない宇宙空間に、交互に晒されるために、

月面の温度差は大きく、月の正午には120℃、長い夜の最中には-170℃にもなり

ます。恒久的に日陰となっているクレーターの底部は、さらに寒冷の地となってい

ます。

 

月ではクレーターが消えてしまうような天候の変化や地殻変動は起こりません。

そのため、月面の荒れた地形のほとんどは、過去40億年にも渡って、太陽系の

私たちの近くで起こった状況変化をそのまま記憶していると考えられています。

 

(C)国立天文台

 

月の表面

月の表側には、月の高地として知られる、明るくクレーターが多い領域と、暗くて

クレーターもずっと少ない、滑らかな領域とが、混在しています。馴染み深い景色

が広がっています。暗い領域の方は、月の海と呼ばれますが、実際は溶岩の固まっ

た平原です。

 

月の裏側

地球からは見えない月の裏側は、見えている表側に比べると、クレーターの数が多

いです。ですが表側で広大な部分を、占める暗い溶岩平原、いわゆる月の海の数は

少なく、あっても比較的狭いものばかりです。

 

月の北半球

月の軌道は太陽に対して、相対的に軸が固定していて、その極地方は真横から日光

を浴びます。その結果、極地に近いクレーターの底部は、恒久的に日差しが届きま

せん。そのため、凍結した水分があるのではないかと、考えられています。

 

月の南半球

南極は、南極エイトケン盆地と呼ばれる、巨大な衝突クレーターの端の方に位置し

ています。その内部にある小規模なクレーターには、恒久的に日陰となるエリアが

あり、また彗星の衝突から生じた、氷があると考えられています。

 

 

月の構造

 

🌟月は比較的小規模な天体です。誕生から45億年の間に、かなり冷却が進んでい

ます。岩石でできた内部は、赤熱あるいは、一部が融解した鉄の核を中心として、

ほぼ固定化しています。

 

月は地球に非常に近いことから、その内部構造を詳しく研究することができます。

アポロの月面着陸時に、宇宙飛行士が月面に設置した、地震計を活用して、地質学

者たちは月で発生する、地震の特性を調べ、内部構造を明らかにしました。

 

月の地震は、潮汐作用が月の形を歪める場合か、あるいは隕石衝突が月の内部を、

通じて衝撃波を伝える場合の振動で発生します。さらに最近では、NASAの2機編

成の双子探査機グレイルが、月の重力場における、微小な変動を測定することで、

その構造を知ることができました。

 

内核 春水な鉄の球体で、周囲の岩石の圧力により圧縮されて固体化している
外核 この層の組成は、融解した液体状の鉄と少量の硫黄、ニッケルとなっています。
マントル内層 月のマントルはかくに近い位置では部分的に融解した状態にあります。
マントル外層 二酸化ケイ素に富んだ月のマントルの大部分は、硬い岩石です。地球のマントルより高い割合で鉄を含んでいます。
地殻 月の地殻は、原初の状態ではドロドロのマグマの海として始まったと想像されます。花崗岩のようなケイ酸塩岩でできた地殻は、月の表側では48km、裏側では74kmの厚みがあります。

 

(C)NASA

月のクレーター

 

月の表面は、あらゆる大きさの無数のクレーターで覆われています。その形成は、

45億年あまりに渡り月の地形を形づくる原動力となっていました。

 

月のクレーターがどのように形成されたのか、十分に理解されるようになったのは

1960年代になってからのことです。月面着陸に成功した初のロボット探査機が、

極小のものを含め、多様な規模のクレーターが存在することを発見しました。

 

この発見は、月のクレーターが火山噴火よりも、宇宙からの飛来物の衝突により

生じたことを裏付けることになりました。また、最古の部類のクレーターは、その

後の火山噴火や、新しい衝突クレーターの発生により、姿を消している場合も考え

られています。

 

クレーターのでき方

 

🌟状態がよく保たれた月のクレーターから、天文学者たちはクレーター形成の

プロセスについて、詳しい理解を得ることができました。クレーターの規模と形状

は、主に飛来する物体の、運動エネルギーによって決まります。

 

1 宇宙から飛来する岩石 隕石の衝突は、月の進行方向に追いかけてぶつかる場合や、対抗して衝突する場合などがあり、月面へ達する速度は様々です。
2 最初の衝突 衝突で発生した衝撃波は、近くにめり込んだ隕石を蒸発させて波形に伝播し、ボウル状の衝撃波面に沿って圧縮とか熱を起こします。
3 噴出物ブランケット 衝撃波が通過すると、衝突地点一帯の物質が吹き飛ばされ、破砕した岩石片などからなる層を周囲に形づくります。これは噴出物ブランケットと呼んでいます。
4 クレーター 衝突の結果、地表にくぼみができます。大規模なクレーターだと、近くに反発が生じて中央部に山地が形成されたり、側面の壁も自らの重みで、地滑りを起こし、テラス構造と呼ばれる段々状になる場合があります。

 

 

(C)NASA

 

月のデータ

平均直径 3474km
質量(地球=1) 0.012
赤道上の重力(地球=1) 0.167
太陽からの平均距離 38万4400km
自転軸傾斜角 1.5度
自転周期(1日) 27.32地球日
公転周期(1年) 27.32地球日
最低表面温度 -247℃
最高表面温度 120℃

 

まとめ

 

太陽系惑星「地球」の衛星「月」について簡単にまとめてみました。

 

私たちにとっても、とても親しみを持っている星「月」は太陽と同じような、ある

時は対照的な存在として、生活にも密着しています。

 

そんな月の天体としての側面を改めて見てみる機会にしてみてください。

 

 

 

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