星コラム「銀河どうしの衝突はあるのか?」

星コラム




 

 

🌟この画像はM64のブラックアイ銀河とよばれる天体です。

「かみのけ座」にあります。

 

渦巻銀河は同じ方向に渦を巻くのですが、この銀河には2つの回転が逆向きに

なっています。これは10億年前に、2つの異なる銀河の合併の結果である可能性が

高いと考えられています。

 

この様に、2つ以上の銀河の合体という現象はどういうことなのか、

簡単に説明します。

 

銀河の衝突について

 

🌟まず、この銀河どうしの衝突は珍しいものではありません。

というのも、私たちが住む天の川銀河は「局所銀河群」と呼ばれる集団に

属しています。

 

この領域は半径約300万光年の間に約50個の銀河が分布しています。

天の川銀河の直径は約10万光年です。近隣お銀河のいくつかは、天の川銀河の

直径の数倍程度の距離に存在しています。

 

例えば、大マゼラン銀河は16万光年しか離れていません。この様に、

銀河の大きさに対し、かなり、密な領域と言えます。実際に衝突途中の銀河は

多く見つかっています。

 

🌟銀河どうしが衝突すると、星と星の間にある、星間ガスどうしが、

まずぶつかります。そこから星間ガスが圧縮され、密度が上がり星形成が

活発になります。

 

衝突後、一旦離れますが、お互いの重力で再び引かれあい、また衝突します。

この様に、何度か衝突を繰り返し、銀河全体で活発な星形成が起こります。

そうすることで、星間ガスが消費してしまうと考えられています。

 

結果的に、巨大な一つの楕円銀河になると言われています。

 

🌟一方で、大きな銀河と、小さな銀河が衝突した場合は、衝突した部分から

星の形成が活発化するのは同じですが、星の形成が徐々に渦巻きの腕の部分で

広がってゆき、新たに星が生まれることで、渦巻腕が立派になってゆくと

考えられています。

 

(C)NASA

 

星どうしの衝突は?

 

🌟銀河の衝突によって、星と星は衝突しないのでしょうか?

 

その可能性はとても低く、ほぼないといいます。

 

その理由は、恒星どうしの間隔が、恒星自体の大きさに比べて、圧倒的に

離れているからです。

 

例えば、太陽は直径69万6000kmです。

太陽から一番近い恒星は「ケンタウルス座」のα星です。

 

その距離は約39兆7300億km(約4.2光年)です。恒星までの距離は

太陽の大きさの6000万倍もあります。

 

というわけで、「ほぼない」ということになっています。

 

星コラム「地球から一番近い星はどこ?」
「地球から一番近い星」と聞いて「月」でしょ。と考えますね、「星」というカテゴリーでは正解です。言い方が悪いですね、地球から一番近い恒星は?もちろん太陽です。では、太陽から一番近い恒星は?こうなると、ご近所話から一気に宇宙のかなたまで飛んで行きますね。

 

 

銀河系とアンドロメダ銀河は衝突する?

 

🌟アンドロメダ座にある「アンドロメダ銀河」は、地球かの距離約230万光年の

ところにあります。

 

局所銀河群のある銀河のうち、アンドロメダ銀河と銀河系は他の銀河に比べると

かなり大規模な銀河です。

 

そのため、周辺の小さな銀河はいずれ巨大な銀河に飲み込まれてしまう

可能性が大いにあります。

 

では、アンドロメダ銀河と銀河系は衝突してしまうのでしょうか。。。

 

答えは、その可能性は大です。

遠い将来の話ですが、衝突して、合体してしまうと考えられています。

 

その根拠はアンドロメダ銀河は、太陽系から見ると秒速275kmのスピードで、

銀河系に近づいているのです。

 

銀河系とアンドロメダ銀河が衝突すると、銀河系は形が完全に変わって

しまいます。そして大きな一つの楕円銀河になると考えられています。

 

ただ、衝突しても約60億年後のお話です。

 

未来の宇宙について、銀河が衝突している

 

詳しくはこちらのページをご覧ください。

星コラム「未来の宇宙について、銀河が衝突している」
銀河どうしの衝突は珍しい現象ではなく、私たちの住む天の川銀河も、近所のアンドロメダ銀河と衝突の可能性があるのです。衝突の際に、太陽系がアンドロメダ銀河持って行かれる可能性が、約3%程あるそうです。アンドロメダ銀河に移った場合、天の川銀河を外から眺めることが、できることになります。

 

 

 

まとめ

 

🌟銀河どうしの衝突についてまとめました。

銀河どうしの衝突は珍しい現象ではなく、星どうしの衝突がまれなことを

説明しました。

 

また銀河には衝突の途中の段階の銀河もあります。それらは何億年もの時間を

かけて新たな銀河の形態へ姿を変えてゆきます。

 

 

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