(C)NASA/イトカワ
太陽系には惑星以外の天体がいくつかあります。
今回はそんな惑星以外の天体の「小惑星」についてまとめてみました。
小惑星について
🌟太陽系には惑星とその衛星、準惑星以外にも多数の笑点たが存在しています。
その一つが「小惑星」です。小惑星は、火星軌道と木星軌道の間の、領域「小惑星
帯」に集中しています。
このほかに、「近地球型小惑星」と呼ばれ、火星軌道や地球軌道を、横切るもの
や、その軌道の大部分が、地球よりも内側にあるものもあります。
小惑星が最初に見つかったのは、1801年1月のことです。「ケレス」と名付けられ
ましたが、現在では準惑星となっています。小惑星として確認されている数は、
38万個以上あります。
小惑星の起源
🌟小惑星の起源は、太陽系が誕生した時まで遡ります。微惑星が衝突を、繰り返し
て、惑星に成長してゆく中で、惑星へと成長しきれずに残ったものと、一度大きな
天体に成長した後、激しい衝突などにより壊れてしまったものが、あると考えられ
ています。
地球に落ちてくる隕石は、小惑星を起源とするものが大部分です。その隕石を調べ
ると、太陽の組成にとても近いものがあります。太陽系の質量はほとんど太陽のも
のなので、太陽の組成と、太陽系全体の組成は、ほぼ同じといえます。
そのため、「小惑星」は太陽系初期の情報を、保存している「化石」と考えられ、
小惑星の組成や形成過程を調べれば、初期の太陽系のこともわかる、のではないか
と期待されています。
日本の探査機のはやぶさがイトカワを、はやぶさ2がリュウグウを目指すのも、
地球に持ち帰るサンプルを採取するためです。
(C)NASA/リュウグウ
小惑星の種類
🌟小惑星の多くを生んだ母体の天体は、内部が高温になって溶け、金属の中心核
と、岩石のマントルに分離するくらいの大きさがありました。そこまで大きくない
天体はこのプロセスには至らず、全体の組成が均一です。
母体の天体同士が衝突し、壊れて形成された小惑星は3種類に分類されます。
C型(炭素質)小惑星 | 黒色で炭素を多く含み、組成が地球のマントルと似ています。 |
S型(ケイ素質)小惑星 | 灰色で、ケイ酸塩と石鉄系の岩石が混じり合った組成を持ちます。 |
M型(金属質)小惑星 | 地球の中心核と同様の組成を持っています。 |
小惑星帯
🌟ほとんどの小惑星制覇、火星軌道と木星軌道の間に広がる、ドーナツ状の領域
に集中しています。この領域は小惑星帯あるいは、メイン・ベルトと呼ばれ、太陽
から、およそ3億1500万〜4億8000万km離れています。
もともと小惑星帯の外に位置していた小惑星の大部分は、惑星や衛星と衝突をして
砕け、現在の巨大惑星の衛星表面に見られるクレーターを造りました。
また、重力が非常に大きい木星との相互作用によって、小惑星帯から追い出され、
ほかの惑星の軌道と交差する軌道を、廻るようになった小惑星もあります。この
ように木星の重力で追い出された領域には、小惑星が存在しない隙間のような場所
があり、「カークウッドの空隙」と呼ばれています。
小惑星帯の形成
🌟小惑星帯の小惑星は、内部の爆発や、彗星の衝突によって砕けた惑星の残骸だ
と考えられていました。ですが、今では、太陽系形成初期に、惑星形成を妨げる
ような出来事が起こり、その結果できた天体だと考えられています。
小惑星帯が現在占めている領域には、かつては地球の4倍の重さの惑星を、生み出
せるだけの岩石や金属が存在し、初期段階の惑星形成は、順調に進み、材料となる
物質が凝集して大きくなり、原始惑星と呼ばれる天体群が、生まれてゆきました。
ですが、早い段階で、木星が急速に成長し、この過程に混乱を招きました。木星は
強い重力を持ち、円形に近かった原始惑星の軌道を、楕円形に変えてしまいまし
た。その結果、原始惑星同士が高速で衝突し、小さな天体に分裂したと、考えられ
ています。
(C)国立天文台
地球接近小惑星
🌟多くの小惑星は小惑星帯にとどまっています。中には木星の重力のせいで、扁平
率の高い楕円軌道を、描くようになり、太陽系の内側の方までやってきます。直径
が150m以上あり、地球と月の距離の20倍以内まで、地球に接近する小惑星は「ス
ペースガード計画」に基づき、こうした天体の捜索が常時行われています。
まとめ
太陽系惑星外天体「小惑星」についてまとめました。
最近の話題性もあって、小惑星といえば、リュウグウやイトカワが浮かびますね、
そして「はやぶさ2」が新発見につながる活躍が期待されます、でもその前に、
ミッション成功で、無事の帰還です。
待ちどしいですね。
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