🌟銀河から届く光の種類には、銀河の星の光を足したもの、というのが一般的で
すが、別の放射源の由来する銀河もあります。それが「活動銀河」です。
「活動銀河」という名前をよく聞けど、どんなものかをまとめてみました。
活動銀河の種類
活動銀河とは、どれも中心付近の極めて小さな領域から、その銀河本体よりも
超える膨大なエネルギーが生み出されている銀河のことです。
電波銀河
最初に活動銀河として確認されたのが「電波銀河」です。天の川銀河のどの天体と
全く結びつかない強い電波源を検出しました。ですがその姿は1950年代に、大型
電波望遠鏡が使えるようになってからのことで、上記の画像のように、電波源の多
くが、巨大な2つの雲状が膨張していることがわかってきました。
更には普通の銀河の両端に位置することがわかります。この雲状の電波源は数万光
年を超えて広がっています。電波銀河が生まれるまでには、銀河が強力なジェット
流を噴出して、それが星間物質の巨大なガスとぶつかって、速度を落とし、電波を
出す、という経過をたどっていると考えられています。
クエーサーとセイファート銀河
1960年代初頭に、一見すると恒星のような、輝かしい光源が、急速に変光する
天体が観測されました。この時、準恒星状天体として「クエーサー」と呼ぶように
しました。
この天体の光源の波長域が他と全く違っていたので、ドップラー効果で検証する
と、極めて遠方の銀河に存在することがわかりました。最近の望遠鏡では、輝く
光源の中心に、かすかな銀河が認められています。
その中でも、異常に明るい中心核を、持つ渦巻銀河を、セイファート銀河と読んで
います。クエーサーと同類でも、セイファート銀河の方が、穏やかなタイプという
こもわかってきています。
活動銀河核とブラックホール
🌟電波銀河や、クエーサー、セイファート銀河の活動銀河中心核は、銀河の中央
にある非常に大きなブラックホールが、周囲から物質を取り込む時に、できること
がわかっています。
物質が中心部へ渦を巻いて落下すると、回転する降着円盤が生まれ、これが摩擦に
よって超高温になり、広帯域の放射を放ちます。物質の一部は、ブラックホールの
磁場に巻き込まれて、粒子ジェットとして、光速で飛び出します。
これらは活動銀河と呼ばれ、銀河中心核の活動度と、地球から見える角度などに
よって、電波銀河、クエーサー、セイファート銀河などの分類されます。さらに珍
しいものには、ジェットが真上から見下ろす角度になる「ブレイザー」という天体
もあります。
(C)NASA
銀河の合体と活動銀河
地上や軌道上の新型望遠鏡によって、活動銀河中心核と銀河の衝突には、密接な
関係があることがわかってきました。また、ほとんどの活動銀河は、中央にブラッ
クホールがあると考えられています。
一般的にその重力に支配されるほど近くにある物質は、とっくにブラックホールに
飲み込まれていて、残っているのは、辛うじて影響を受けていない範囲で、公転し
ていることが想像されます。
これらの均衡が破られる時は、銀河の接近遭遇や衝突が考えられます。新たな物質
が近づくと、中心核は一時的な活動に目覚めます。このような現象は、宇宙の初期
にはもっと頻繁て激しかったことでしょう。
まとめ
活動銀河についてまとめました。
活動銀河とは、どれも中心付近の極めて小さな領域から、その銀河本体よりも
超える膨大なエネルギーが生み出されている銀河のことで、その種類には
電波銀河、クエーサー、セイファート銀河などがあります。
参考になれば幸いです。
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