(C)アストロアーツ/星空年鑑
「おおいぬ座」といえば、1等星のシリウスがある星座です。
ですが、シリウスがなんの星座かよくわからないという方も、
少なからずいるようです。
「シリウス」という名前は響もいいですし、シリウスは「天狼星」という名前も
あって、なんだかかっこいいですよね。
しかもゲームとかのキャラの通り名とかに使われそうな、感じにかっこいいです。
さらにシリウスの付加価値をいえば、全天で一番明るい1等星なのです。
全天88星座あり、そのうちの1等星は21個あります。そんな中で、一番明るいのです。
1等星の一覧はこちらでご確認ください。
また明るい順に並べたのはこちらをご覧ください。
ちなみに、シリウスの位置は比較的太陽系に近い場所にあります。
1等星の太陽系に近い順に並べたのはこちらをご覧ください。
そんなこんなで、シリウスはわたし的には、付加価値の高い星です。
和名はどうでしょうか。
お断り:「天狼星」は中国名のシリウスのことです。今回は和名というくくりなので、入っていません。
あおぼし(青星)
主に使われていた地域 | 岩手・能登ほか |
おおぼし(大星)
主に使われていた地域 | 岡山・広島・香川・高知・三重ほか |
青星も大星もどちらもシリウスの事を現している呼び名です。
オリオン座の三つ星と合わせて、時間を知るために、目印にされていたようで、
漁船で沖に出た時には、三つ星だけで、次にシリウスが昇って来る頃に、引き上げる
といった風に使っていたようです。
そうの流れで、「いかびき星」という呼び名も地域によってあるようです。
また、大星の方で、「三つ星の下の大星」という呼び方もしている地域もあります。
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ゆきぼし(雪星)
主に使われていた地域 | 福島 |
シリウスが出る頃に雪が降るという意味合いで使われていたようです。
ひかりぼうず(光坊主)
主に使われていた地域 | 長崎 |
かなり限定的な呼び名で、仏教の盛んな地域があり、そこではオリオン座の三つ星が
「三人坊主」と呼び、その下のシリウスのひときわ輝く姿を、1人の偉いお坊さまに
なぞらえて「光坊主」と呼んで信仰していたそうです。
さんかくぼし(三角星)
主に使われていた地域 | 宮城・岩手・静岡・奈良ほか |
昔の日本では、おおいぬ座を上の画像のピンクのラインで繋げたような姿で、おおいぬ
を見ていたそうです。
その「おおいぬ」の下半身の部分でできる2等星の星で、三角形ができます。
これを「さんかくぼし」と呼んで、おおいぬ座のことを呼んでいました。
シリウスを「天狼」と呼ぶ中国では、この三角形を「弧矢」と呼んで、天狼に向かって
つがえている矢をイメージしていました。
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おおいぬ座の見つけ方
「おおいぬ座」の見つけ方は、こちらのページをご覧ください。
おおいぬ座の神話
「おおいぬ座」のギリシャ神話は、こちらのページをご覧ください。
まとめ
おおいぬ座の和名を紹介しました。
現在では、シリウスは「おおいぬ座」の目印のように使われますが、和名は古くから
日本で親しまれた呼び名が多いので、時計代わりのような時間を知るための実用性が
あって、昔の人の知恵を感じますね。
ただ共通して言えるのは、いつの時代もシリウスは単体でも、美しく輝いていたんだな
ということでしょうか。。。
良い観望でありますように。。。。。
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