太陽は毎朝、東から昇って、夕方には西の空へ沈んでゆきます。
太陽が地球の周りを回っているようですが、実際には地球がコマのように
回転しているので、地上から見ると、太陽が空を横切っているように
見えます。
この地球の回転を「自転」と言い、およそ24時間で1回転しているので、
1日は24時間となっています。
ちなみに、太陽の周りを1年かけて回る運動を「公転」と言います。
どうして自転しているのか?
意外な答えかも知れませんが、この回転する運動を止めるものがないのです。
それでずっと地球は回っています。
例えば、地球上で机の上でコマを回すと、だんだんと遅くなって、止まって
しまいます。この時は机とコマとの間に摩擦が起きています。
摩擦のよる力が止める働きをしているのです。
もし、コマの先端が宙に浮いた状態で、摩擦がない場合は、ずっと回り
続けるでしょう。
宇宙空間にある地球は、宙に浮いたコマと同じ状態となるので、地球を止める
ものがないため、回り続けているというわけです。
地球同様に他の惑星も自転しています。
どうして回り始めたのか?
約46億年前、太陽系が誕生した頃まで遡ります。
宇宙に存在するガスや塵は均一ではありません、大小様々に点々と存在してい
ました。
長い時間をかけて、より大きな質量を持つものに、取り込まれたり、弾き飛ば
されたりして、原始太陽が誕生する頃には、太陽を取り巻くガスや塵で、
渦巻く力が働いていいました。
この渦巻くガスや塵が、太陽系惑星の公転軌道へ成り立って行くのですが、
この公転する渦の中でも、回りながらもより質量の大きい物質は吸収や
弾き飛ばすことを繰り返しながら、それぞれの場所で惑星として形成されて
ゆきました。
この大小のガスや塵が、合体したりするときの運動が自転の元の力と言え
ます。今の形の惑星になるまで、質量が増えるたびに回転する力も増えて
ゆき、時には自転軸を薙ぎ倒してしまう程の衝突をしながらも回転してゆき
ました。
諸説ありますが、活発に自転していた頃よりもゆっくりになっていると、
考える方もいらっしゃいます。
とは言え、星が塵やガスの頃から、かすかな自転が始まっていたのです。
詳しくは惑星の形成のページをご覧ください。
自転を感じないのは、なぜか?
地球という天体で考えると、時速約1700kmの速さで回転しています。
ですが、地球の回転と一緒に人間も空気も同じスピードで動いているので、
時速1700kmの風が当たらないのです。
窓を閉めた車の中にいるのと同じ状態です。
フーコーの振り子
自転は体感することが難しいのですが、「フーコーの振り子」という地球の自転を
証明したものがあります。
振り子は外からの力が加わらない限り、振れる方向は変わらないという性質がある
にも関わらず、地球上ではだんだんと振れる方向が少しずつ回転してゆきます。
この回転してゆく原因が「自転によるもの」と1851年にフーコーが実験によって
証明しました。
北半球では右回りに、南半球では左回りに回転します。また振り子が1周するのに
必要な時間も24時間で、のちに計算式でも証明されました。
日本でもフーコーの振り子を設置している科学館などの施設はいくつかあります。
札幌市青少年科学館 |
弘前大学文京キャンパス |
大阪大学豊中キャンパス |
郡山女子大学 |
国立科学博物館 |
葛飾区郷土と天文の博物館 |
新潟県立自然科学館 |
名古屋市科学館 |
京都市立青少年科学センター |
※施設によっては公開に条件がありますので、ご確認ください。
惑星とは?
簡単にまとめたページはこちらをご覧ください。
まとめ
惑星はどうして自転しているのか、についてまとめました。
太陽が地球の周りを回っているようですが、実際には地球がコマのように
回転しているので、地上から見ると、太陽が空を横切っているように
見えます。
当たり前のような自転ですが、宇宙の中での自然な運動なのです。
少しでも宇宙への興味が広がればいいなと思います。
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