(C)国立天文台
🌟2019年7月の星空を紹介します。
天体現象を参考に観察してみてください。
6月の星空
6月の星空の復習にはこちらをご覧ください。
7月の惑星の動き
等級 | 星座 | ||
水星 | 1.0~2.3等 | かに座→ふたご座 | 21日に外合を迎えるので、それまでは太陽の後をついてゆくように、移動します。そのため上旬ごろは夕方の西の空で観測できます。 |
金星 | -3.9~-3.9等 | ふたご座→かに座 | 8月14日に外合を迎えます。明け方の東の空の低空にあります。ゆっくりではありますが、太陽に近づくために観測には適しません。 |
火星 | 1.8~1.8等 | かに座 | 4日には西日本で火星食は観測できます。運行は太陽のすぐ後ろをついてゆく形で移動ています。上旬はかろうじて、夕方の西の空の低い位置で観測できるでしょう。それ以降はかなり太陽に近づくので、観測には適しません。 |
木星 | -2.4~-2.3等 | へびつかい座 | 16~17時前後頃に夏の星座が南東に顔を出すと同じく、夏の星座「へびつかい座」にある木星も昇り始めます。暗くなる頃には見えやすい高さにきている感じです。西に沈むのが夜が更けての深夜です。その間は観測好機となります。 |
土星 | 0.1~0.2等 | いて座 | 18~19時前後頃に東の空から昇り始めます。木星の後を追う感じで観測できます。西に沈むのが夜が明け前です。その間は観測好機となります。 |
天王星 | 5.8~5.8等 | おひつじ座 | 日付が変わる頃東の空から昇り始めます。太陽の前をゆくので、日中に沈んでしまいます。観測は深夜から夜明け前までとなります。 |
海王星 | 7.9~7.8等 | みずがめ座 | 22時頃に東の空から昇り始めます。太陽の先をゆくので、午前中には西へ沈んでゆきます。観測は夜明け前までとなります。 |
通常では、天王星と海王星は肉眼では見えません。双眼鏡などお使いください。 |
皆既日食
🌟残念ながら、日本では見られません。
7月2日(現地時間)に南太平洋からチリ、アルゼンチンなどで、観測できます。
日食ハンターの方はきっと追っかけるんでしょうね。
チリでは日食終了後の日没となって、アルゼンチンでは皆既終了後、太陽が欠けたまま
日没を迎えます。
月と火星が接近
(C)アストロアーツ/星空年鑑
🌟7月4日の日没後、月齢1.5の細い月と火星との接近は、実はこの日の昼間に、火星食
が起こっています。関東・中部より南で見られるのですが、といっても、肉眼では確認
できないでしょう。
望遠鏡で、赤いフィルターを使うか、赤外光で撮影すると、この接近しているように
見える月が、火星を通り越して隠している姿が撮れるかも知れないです。
土星がいて座で衝
(C)アストロアーツ/星空年鑑
(C)国立天文台
🌟7月10日には、土星が「いて座」で、地球から見て、太陽の反対側にある「衝」を
迎えます。今年は「いて座」の中心にある南斗六星の、すぐ上で、惑星らしい動きを
見せてくれます。
「いて座」が出ている時期が観測好機なので、土星の環が見えやすい時を逃さずに
見て欲しいです。
夏休みなどは特に、観望会などがたくさんあるので、参加してみてください。
木星も見頃なので、合わせて観測すると楽しいです。
月と木星が接近
🌟7月13日の日没後の南の空に、月齢10の満月をもう少しで迎える月が、
木星と接近しています。東寄りに目を向けると土星も見つかります。
月の明るさに惑星は負けてないかも知れませんが、木星の西側にある、「さそり座」
のアンタレスは、月が近すぎて、見つけにくいかも知れないですね、目が慣れると
見つかると思うので、しばらく目を慣らして、月を手で隠しながら、探してみてくだ
さい。
みずがめ座流星群
(C)アストロアーツ/星空年鑑
🌟みずがめ座には放射点がいくつかある流星群が現れます。時期が少しずつ違って
いるので、ピークを特定するのは難しいですが、流れたもん勝ちという感じで、
探すのがいいでしょう。
ポピュラーなのは「みずがめ座δ流星群」です。その中でも南群が主に流れます。
極大日が特定しにくい分、期間が7月15日〜8月20日と長く楽しめる流星群です。
その中でも、狙い目は7月28日~29日頃と言われています。
また、やぎ座α流星群も同じような時期が流星群出現の期間になっています。こちらも
7月31日~8月1日が極大の頃とされています、そうこうしていたら、8月には
「ペルセウス座流星群」もやってくるので、楽しみがつきませんね。
月と土星が接近
(C)国立天文台
🌟7月16日の日没後の南東の空では、月齢13のかなり大きくなって来た月と、土星
が接近しています。
土星は「いて座」の南斗六星のすぐ左上にあるのですが、月の光が強すぎて、星座は
確認できないでしょう。3日ほど前の木星と月との出会いと、数日での月の大きさや、
場所の違いなど観察すると楽しいです。
部分月食
(C)アストロアーツ/星空年鑑
(C)国立天文台
🌟7月17日の夜明け前の時間に、西日本方面で、月がかけたまま、地平線へ沈む
月没帯食となります。関西より東寄りの地域は半影食となっています。
さらに南の沖縄方面では、半分近くまで欠けた状態で、沈む姿が確認できるでしょう。
空が明るくなって見えるので、肉眼の観測にはあまりいい条件とは言えません。
ヒアデス星団食
(C)アストロアーツ/星空年鑑
🌟7月28日の夜明け前の時間帯に、「おうし座」の目印1等星のアルデバランを含む
星団、「ヒアデス星団」の前を月が通過して隠してしまう、いわゆる食が起こります。
4月に起こった時には日没後の西の空でした。季節の移り代わりを感じますね。
時間帯としては、4月が見易い時間ですが、4月に見逃した方は、この機会に早起き
してみましょう。
7月の天文カレンダー
8月の星空
8月の星空の予習にはこちらをご覧ください。
2019年度版星空年間(2018/11/30発売)
2019年の星空の関連記事はこちらを参考に書かれています。
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とても詳しくて、オススメです。ただ文字が小さいので、ルーペが入ります。(^^; |
まとめ
2019年7月の星空の代表的な天体現象を紹介しました。
見える地域の有る無しがありますが、部分月食は機会の許す限り見て欲しいです。
星食や惑星の動きにも注目したいところです。
良い観望でありますように。。。
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