星は生まれてから死ぬまで、何億年という時を過ごします。
それを一晩で見る方法があるのをご存知ですか?
例えば、人間の一生を見る場合には、妊婦さんと赤ちゃん、そして
子供、成人、老人、を順番にみるとわかりますね。
それと同じように星の一生も夜空に一度に見ることができるので
紹介します。
星の一生
星雲はゆりかご
星の卵は、ガスの塊である星雲の中にあります。
例えば、冬の星座である、オリオン座の中心にある
「オリオン座大星雲」の中では、いまも星が誕生しつつ
あります。
望遠鏡で覗いて見ると、星雲の中心に4つの明るい赤ちゃん星が
生まれているのがわかります。
星の赤ちゃんは星雲の中でたくさん生まれ、星たちが育っていくと
やがて、星雲のガスは吹き飛ばされなくなります。
その後に、星の集まりである「星団」が残ります。
星団は未成年
自らを生み出した、星雲を吹き飛ばして、輝き出した若い星たちの代表が
あの有名な和名「すばる」です。
一般的には「プレアデス星団」と呼ばれています。
黄道12星座の1つ、「おうし座」にあって、暗い星まで含めると、
全部で100個ほどを数えることができます。
「すばる」のように星がまばらに集まったものを
「散開星団」と呼んでいます。
これらは、どれも青白い星の集団で、若さに満ちています。
星の自立
こういった星団を作る星たちは、次第に離れ離れになります。
人間でも次第に兄弟がバラバラに生活していくように、
大人になるにつれ、星として自立してゆくのです。
一緒に生まれた兄弟星たちが、集団で近くにいられるのは、
数億年程度です。
人間にとってとてつもなく長い年月ですが、そんな長い時間を
銀河系を何度も巡っているうちに1つ去り、2つ去りして、
やがてバラバラになってしまうのです。
もしかしたら、太陽にも同じように生まれた星があっても、
50億年という歳月を経過した今となっては、
どこへいって、どう別れたかは、誰にもわかりません。
正確には、今の技術では計算できない話です。
星の老い
やがて、星も年を取ります。
赤く大きな老人の星となります。
これが赤色巨星という段階です。
オリオン座でいえば、肩の部分にある赤く見える「ベテルギウス」が
この段階です。
星の最後、そして再生
星は最後には自分のガスを燃やし尽くして、それぞれの最後を迎えます。
静かに死ぬタイプだと「惑星状星雲」となり、
勝手に死ぬタイプだと大爆発して、「超新星残骸」を残します。
まとめ
最初に「暗黒星雲」を見て、次に赤ちゃん星も持った「散光星雲」、
そして、「若い星の集まった星団」、「黄色い成人した恒星」、
「年老いた赤い星」、「星の爆発後にできた新しい星雲」
の順に望遠鏡や双眼鏡で見て行けば、星の一生が見られることになります。
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