夜空の星を眺めていると、だだの光だけではなく、赤や青、
または黄色っぽいのもがあることにおきづきでしょうか?
目立つ星を幾つかご紹介します。
星の色について
現在、南の空で輝いている、夏の代表的な星座の
「さそり座」の1等星アンタレスは赤い巨星として有名です。
また冬に見える「おうし座」のアルデバランも赤く輝く星です。
和名で「すばる」と呼ばれる「プレアデス星団」は
6個ほどの明るい星が集まって、冬の星空に青白く輝いています。
「はくちょう座」のアルビレオは3等星で少し小さく見えるので、
1つの星のように見えますが、
「2重星」として有名です。
望遠鏡では「二重星」と確認できるでしょう。
このアルビレオの2つの星は金色と青色のコントラストが実に美しい
2重星です。
宮沢賢治は著書の「銀河鉄道の夜」の中で、
輪になって回るサファイヤとトパーズにたとえてその美しさを
独特の美しい文章で表現しています。
そのほか、惑星の「火星」もひときわ赤く輝いていますね。
その色から古くから、火星は戦いの神様と考えられていました。
火星は惑星ですので、太陽の光を反射して輝いています。
赤く見えるのは、火星の表面を覆っている「褐鉄鉱」で、
いわゆる赤い鉄錆のためです。
このように火星のような惑星を除けば、夜空の星のほとんどが、
太陽と同じ自分の力で燃えています。
「恒星」と呼ばれる星たちです。
マッチの炎を例に挙げると、
中心は青白く、周りは赤く見えます。
これは炎の中心が外に比べて温度が高いからです。
恒星の色の違いもこれと同じで、星の表面温度の違いによって、
色が変わって見えるのです。
色と温度の関係
表面温度が2000〜3900度が、赤く輝き、
主な恒星に「さそり座のアンタレス」や「おうし座のアルデバラン」
などがあります。
表面温度が3900〜6000度が、橙色に輝き、
主な恒星は「ふたご座のボルックス」や「うしかい座のアルックルス」
などがあります。
表面温度が6000度は、黄色に輝き、
主な恒星は「太陽」や「ぎょしゃ座のカペラ」
などがあります。
表面温度が6000〜7200度は、淡い黄色に輝き、
主な恒星は「こいぬ座のプロキオン」などがあります。
表面温度が7200〜9600度は、白く輝き、
などがあります。
表面温度が9600度以上は、青白く輝き、
主な恒星は「おとめ座のスピカ」などがあります。
恒星のスペクトル型と表面温度
同じ等級の恒星でも、それぞれの色(スペクトル型)を持っています。
スペクトル型はその恒星の表面温度に関係しています。
スペクトル型 | 色 | 表面温度 |
O | 青白 | 4万k |
B | 青白 | 2万k |
A | 白 | 1万k |
F | 白 | 8000k |
G | 黄色 | 6000k |
K | 橙 | 4000k |
M | 赤 | 3000k |
色によってわかること
また、星の色は、星の年齢を推測することもできます。
星は年を取ると温度が低くなり、死が近づく頃には、
赤くぶよぶよ太ってしまいます。
これを「星の中年ぶとり現象」と呼ばれることもありまが、
夜空で肉眼で見える赤く輝く星たちは、実は死を前にした
老人星たちなのです。
逆に、青白く輝く星は、比較的最近になって生まれた、
若い星と思って間違いありません。
地球から100光年未満の領域にある1等星
まとめ
星の色について違いや、温度の差、年齢測定など、
いろいろと推察できる要素であることを説明しました。
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