(C)国立天文台
🌟2019年2月の星空を紹介します。
天体現象を参考に観察してみてください。
1月の星空
1月の星空の復習にはこちらをご覧ください。
2月の惑星の動き
等級 | 星座 | ||
水星 | -1.5~-0.4等 | やぎ座→みずがめ座→うお座 | 1月30日に外合したばかりで、2月上旬は観測に適しません。27日には東方最大離角を迎えるので、下旬頃から夕方の西の低空で観測できるようになります。 |
金星 | -4.3~-4.1等 | いて座 | 1月に西方最大離角になったばかりで、引き続き明けの明星で美しい姿が観測できます。どの星より明るいので、位置さえわかっていれば雲の無い日中は見える可能性があります。 |
火星 | 0.9~1.2等 | うお座→おひつじ座 | 午前中に東から昇っています。確認できるのは夕方の時間帯から、南西の空で見えます。およそ22時ごろ西へ沈みます。また、12~13日には天王星と接近します。 |
木星 | -1.7~-1.9等 | へびつかい座 | 未明の3~4時前後に南東の空から昇り始め、日中太陽の少し前を移動します。正午前後に南西に沈んでゆくので、観測は早朝のみとなります。 |
土星 | 0.6~0.6等 | いて座 | 夜明け前の南東の空から昇り始め、日中太陽の少し前を移動します。13時前後に南西に沈んでゆくので、観測は早朝のみとなります。18~19日には金星と接近します。早起きして見る価値はあるでしょう。 |
天王星 | 5.8~5.9等 | うお座→おひつじ座 | 午前中に東の空から昇り始め、太陽を追いかけるように移動します。夕方頃に南西の空で観測できます。およそ20~21時ごろ西へ沈みます。 |
海王星 | 8.0~8.0等 | みずがめ座 | 上旬は9時前後に東寄りの空から昇り始めます。夕方になって、南の空で観測できます。19時前後には西へ沈んでゆきます。下旬になるにつれ、太陽にかなり近付くので、観測には適しません。 |
通常では、天王星と海王星は肉眼では見えません。双眼鏡などお使いください。 |
月と金星が接近
🌟1月からの、惑星たちの共演が続いています。
2月1日の夜明け前。
まだまだ細い月が美しさを引き立ています。この時期は寒いのですが、空気が澄んで
惑星のキラキラもひときわ輝いているので、一度は見て欲しいです。
例えばこんな惑星が集まって見える時などは、かなり見頃感があるので、
オススメです。
月と土星が接近
🌟だんだんと月の位置が、変わってきています。2月2日は1日違いです。
惑星は2日では流石に動きに大きな変化は見られませんね。ここ数日の、月と木星、
月と金星、月と土星、という一連の星の移り変わりは、同じようでいて、それぞれ
違った表情があります。それを見るのも楽しいです。
また、近くにある1等星が、日の出前の団だな軽くなる中で、どの明るさまで見える
か、観察するのも面白いです。
シリウスの伴星に注目
(C)アストロアーツ/星空年鑑
🌟さて、2月初旬のシリウスはどこのあるでしょう。
「おおいぬ座」の1等星は全天で一番明るい星のシリウスです。この時期のシリウスは
南の空で、その存在感を発揮しています。
シリウスにはシリウスの周りを回る、白色矮星の伴星があります。今年から数年は、
シリウスから少し離れた位置で確認できるので、2重星っぷりが見られます。
とはいえ、シリウスは、ご存知の通り明るく、伴星は8等星くらいなので、肉眼では
難しいです。
観望会などで見る機会があれば、ぜひ参加して見てください。
火星と天王星が接近
(C)アストロアーツ/星空年鑑
2月も半ば、13日になると、だいぶ西へ動いている秋の星座の中に火星を見つけら
れます。
「うお座」と「おひつじ座」のちょうど間にある赤い星が火星です。
月が明るくなりかけている時期で、夕方の明るさも残るので、火星と接近している
天王星があっても、見るのはかなり難しいです。
金星と土星が接近
(C)アストロアーツ/星空年鑑
🌟2月19日の日の出前の時間帯で、メイクドラマです。
金星は惑星の中でも、動きの変化が大きいので、観測地点を同じにして、惑星の変化を
観察して見ましょう。そのほうが、動きがよくわかって面白いです。
春の足音が聞こえてくる時期ですが、朝には夏の星座が上がってくるところにも
注目しましょう。
(C)国立天文台
スーパームーン
(C)国立天文台
🌟今年の入って実は2回目のスーパームーンです。
1回目は1月21日の満月です。2回目は今回の2月20日です。
午前0時53分に満月となります。実は、その約7時間前に月は地球に最接近していま
した。
(C)国立天文台
1月に見逃した方は2月に見て月のパワーを受け取りましょう。
ちょっと占いチックですね。
水星が東方最大離角
(C)国立天文台
🌟2月27日の夕暮れ時。
水星も金星と同じく地球よりも内側を回る惑星なので、高い位置で見ることの
少ない惑星です。
その中でも、太陽から一番離れているところにあるというのが「最大離角」と呼びま
す。今回の「東方」は西側に見える水星に使われます。
太陽よりも東側にあるからです。
それでも、水星は低い感じです。
参考までに、金星と水星の軌道の変化の図を載せてみます。
(C)アストロアーツ/星空年鑑
月と木星が接近
🌟2月最後の日は28日です、その夜明け前、今月の月と木星の出会いは、
タンデムシートです。
1月は月の少し下に木星があって、幻想的な雰囲気がありました。
今回は同じような朝でも、空気が違うように、夜明け前が違うのです。
その違いを楽しみましょう。
公転周期の違いを感じますね。
カノープスを見つけよう
(C)国立天文台
🌟一年のうちにこの時期だけ「りゅうこつ座」のカノープスが観測できます。
これを毎年楽しみにしているマニアの方もいらっしゃるようです。
というのも、全天でシリウスに次いで、2番目に明るい1等星なのです。
カノープスは、本来白色の恒星です。ですが、日本からだと、低い位置に見えるので、
大気の影響を受けて、2番目とは思えないほど暗く、また、赤みがかかった色合いに
なっています。
観測の機会は、2月のよく晴れた夜、南の空のひらけた場所でないと、
難しいですが、頑張って探してみてください。
南中高度 | 南中時刻(1日) | 南中時刻(11日) | 南中時刻(21日) | |
福島 | 0.1度 | 21時17分 | 20時38分 | 19時58分 |
東京 | 1.9度 | 21時20分 | 20時40分 | 20時01分 |
京都 | 2.5度 | 21時36分 | 20時56分 | 20時17分 |
福岡 | 3.9度 | 21時57分 | 21時18分 | 20時38分 |
那覇 | 11.2度 | 22時08分 | 21時29分 | 20時49分 |
また、中国ではカノープスを「南極老人星」と呼んで、この星を見つけたら、
寿命が伸びると言われています。
2月の天文カレンダー
3月の星空
3月の星空の予習にはこちらをご覧ください。
2019年度版星空年間(2018/11/30発売)
2019年の星空の関連記事はこちらを参考に書かれています。
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とても詳しくて、オススメです。ただ文字が小さいので、ルーペが入ります。(^^; |
まとめ
2019年2月の星空の代表的な天体現象を紹介しました。
2月は2回目のスーパームーンがあったり、惑星の動きにも注目したいです。
空気が綺麗な時期なので、星が綺麗に見えますよ。
良い観望でありますように。。。
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