このページは冬の星座の神話「こいぬ座」です。
あなたの探している神話ですか?
もし、お探しの神話にたどり着けていない方はこちらをご覧ください。
🌟とても小さな星座で、天の川の辺りで、涙目になているような、
印象があったようで、少し可哀想な神話になています。
目の位置にあたるβ星がゴメイザ(涙ぐむ目)という意味です。
諸説あるのですが、二つほど紹介します。
こいぬ座の神話
狩人アクタイオンの猟犬
🌟猟犬たちと共に鹿狩りをしていた、狩の名手アクタイオンは、
ある日、いつものように、鹿を追っていくうちに、
いつの間にか、森の奥深くに入り込み、気がつくと、
女神アルテミスの谷に迷い込んでしまいました。
月と狩の女神アルテミスは、狩に疲れると、共をしているニンフ達と、
この谷の泉で水浴びを、する場所でもありました。
茂みの向こうから、聞こえてくる女性の声に、誘われるように
覗き込んで見ると、女神アルテミスと共に、数人のニンフが
水浴びをしているところでした。
自分の裸を見られた女神アルテミスは、激しく怒り、
アクタイオンに呪いをかけました。
すると、アクタイオンの姿は、みるみるうちに鹿へ変わり、
叫び声までも鹿のうめき声になっていました。
その声を聞きつけた、彼の猟犬たちは、その鹿を噛み殺し、
主人のアクタイオンが来るのを待ていました。
しかし、いつまでたっても姿を表すはずもなく、
その姿を哀れに思った女神は猟犬50頭のうちの1頭を天に上げて、
星座にしました。
それが、「こいぬ座」と言われています。
「おおいぬ座」もアクタイオンの猟犬の1頭という説もあります。
イカリオスの愛犬マイラ
🌟イカリオスはアテネの国王でした。
ある日、酒の神ディオニュッソスに葡萄の木を授けられ、
イカリオス王はその葡萄から、葡萄酒を初めて作りました。
そして国民に振舞いました。
その葡萄酒を飲んで酔っ払ってしまった、人々は毒を飲まされたと、
勘違いをして、イカリオス王を殺してしまいます。
王を殺した人々は、その行いが発覚するのを恐れて、
遺体を松の木の根元に、密かに埋め、国外へ逃亡しました。
しかし、それを見ていたものがいたのです。
イカリオス王の愛犬マイラです。
マイラはイカリオスを探してやって来た一人娘のエーリゴネーに、
その場所を教えました。
彼女は変わり果てた父の姿に絶望して、松の木の下で自ら命を
絶ってしまいます。
マイラは冷たくなった父娘の傍を離れることなく、鳴き続け、
やがて力尽き、死んでしまいました。
それからと言うもの、アテネの国では、次々に若い娘が、
松の木の下で、命を絶つ事件が続きました。
人々は神託を仰ぐことにしました。
すると、神は「エーリゴネーの呪いのせいであり、イカリオスを殺した
犯人の罪を明らかにしなければ、災いは続く。」
と告げたのです。
アテネの人々は、世界中を探し回って、犯人を捜し出し、
アテネに連れ帰って、その罪を問い、刑に処しました。
その上で、イカリオスを偲んで、毎年、葡萄の収穫祭を
行うことにしました。
イカリオスとエーリゴネーの遺体を守って死んだマイラは、
神々によって、星座となりました。
それが「こいぬ座」だと伝えられています。
「こいぬ座」の見つけ方
「こいぬ座」は冬の星座です。
夜空に輝く「こいぬ座」の見つけ方はこちらから、ご覧ください。
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まとめ
🌟「こいぬ座」の神話を紹介しました。
諸説ある中の二つほど紹介しましたが、
どちらも物悲しいお話ですね。
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