星コラム「2月の星空」

2018年




 

 

2018年2月にはどのような星空模様でしょうか。

代表的なものを紹介します。

 

 

レグルス食

 

(C)国立天文台

 

🌟2月2日の明け方に、しし座のレグルスが月に隠されます。この現象を一般的に

「星食」と呼んだりしますが、正式には月による恒星の掩蔽という現象です。

 

星コラム「食と掩蔽(えんぺい)」
「食」と「掩蔽」とは異なる現象でしたが、便宜上の表記が「食」を通り名として使うことが一般的ということがわかりました。

 

月に隠されるわけですが、満月過ぎの明るい月に隠されるので、光の加減で、

観測するのは難しいかもしれません。

月と離れている頃にレグルスの位置を確認しておいてくと、食がはじまる頃に

見つけやすくなるでしょう。

 

(C)国立天文台

今回のレグルス食は地域によって観測できません、観測できない地域の方は

側を通る姿を観測してみてください。

 

 

潜入と出現の時刻は地域によて異なります。

潜入(レグルスの高度) 出現(レグルスの高度)
東京 5時00分4秒(31.7度) 5時22分26秒(27.1度)
仙台 4時49分46秒(32.4度) 5時25分8秒(25.5度)
札幌 4時36分11秒(33.4度) 5時22分58秒(25.0度)
大阪 最接近時刻 5時11分
福岡 5時09分

 

春の星座の見つけ方「しし座」
形の整った、解りやすい星座で、クエスチョンマークを裏返した形に、並んだ星々が目印にもなっています。この星の並び方は、ヨーロッパで使われる、草刈鎌に似ていることから ライオンズ・シクル「獅子の大鎌」と呼ばれています。

 

準惑星ケレスが衝

 

🌟2月4日に準惑星ケレスが「かに座」の北部で衝となります。

6.9等星の明るさなので、肉眼ではかなり条件の良い場所でないと難しいですが、

双眼鏡などを使うと良いでしょう。

場所は「かに座」ですが、「やまねこ座」のα星との中間地点での衝となります。

 

🌟1月31日の皆既日食中にも6.9等星の明るさで見えるので、双眼鏡で

確認してみてください。

 

星コラム「惑星の合、衝、留について」
「惑星の合、衝、留について」よく耳にする惑星の用語を分かりやすくまとめました。地球か見て、太陽の反対側を「衝」と言います。太陽と同じ方向を「合」と言います。惑星の運行は西から東へ行くことを「順行」、東から西へ行くことを「逆行」と呼びます。そして、この二つの転換点で動きが止まって見える時に「留」と呼びます。
星空観測「双眼鏡を使ってみよう」
天体望遠鏡よりもリーズナブルで、持ち運びにも便利な双眼鏡で星空を観測してみるのはいかがでしょうか。双眼鏡のメリットとデメリットを比較して、どのようなものが星空を観測するのに適しているかを紹介します。

 

月が木星、火星、土星と接近

(C)国立天文台

 

🌟2月初旬の夜明け前の薄明るい時間帯、空を彩る月と惑星との共演は、

年末あたりから続いておますが、土星がだんだんと硬度が出てきて、

見え出します。

惑星が繋がっているようでとても綺麗な夜明け前です。

ちょっと早起きして、美しい光景を見てください。

 

 

月の動きと満ち欠け具合によって、惑星と雰囲気が違うところも見所の一つです。

数日観測して楽しんでください。

 

星コラム「太陽系惑星取りまとめ」
星コラムでの太陽系惑星の記事を中心に取りまとめたページです。「水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星」などの簡単にまとめたページ一覧です。

 

星コラム一覧
星のいろいろな雑学的なところや、星についてのまとめページを一覧にしてます。

 

火星とアンタレスが接近

 

🌟明け方には夏の星座の「さそり座」が姿を表しています。

そしてなんと、火星は「そそり座」と共にいます。

「さそり座」のアンタレスは「火星に対抗するのも」という意味も持っています。

火星とアンタレスが並んだ姿を見て、古代の星空を眺めていた人たちに、

思いを馳せてみるのもいいかもしれませんね。

夏の星座の見つけ方「さそり座」
黄道12星座の「さそり座」の見つけ方を紹介しました。夏の夜空を彩る星座の一つです。是非覚えて欲しいですし、他の星座に比べて特徴的で、一度知れば真っ先に目がいくような星座です。S字の形と赤い星が目立つので、直ぐにわかります。

 

カノープスを見つけよう

(C)国立天文台

 

🌟一年のうちにこの時期だけ「りゅうこつ座」のカノープスが観測できます。

これを毎年楽しみにしているマニアの方もいらっしゃるようです。

というのも、全天で2番目に明るい1等星なのです。そして

見えるか見えないかという地平線のあたりで、チラリズム的で見つかったときの

高揚感が癖になるとか。。。

 

南中高度 南中時刻(1日) 南中時刻(11日) 南中時刻(21日)
福島 0.1度 21時16分 20時37分 19時57分
東京 1.9度 21時19分 20時39分 20時00分
京都 2.5度 21時35分 20時55分 20時16分
福岡 3.9度 21時56分 21時17分 20時37分
那覇 11.2度 22時07分 21時28分 20時48分

 

また、中国ではカノープスを「南極老人星」と呼んで、この星を見つけたら、

寿命が伸びると言われています。

 

冬の星座の見つけ方「りゅうこつ座」
りゅうこつ座」の見つけ方を紹介しました。「りゅうこつ座」の全貌を確認するには、南の方へ行くしかないのですが、1等星のカノープスは2月ごろには地平線あたりに観測できる時があります。ぜひ観測してみて下さい。
星コラム「1等星一覧」
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まとめ

🌟2018年2月の星空を彩る現象を紹介しました。

 

2018年2月にはどのような星空模様でしょうか。代表的なものを紹介します。

「レグルス食」、「月と木星火星土星が夜明け前に揃う」「火星とアンタレスとの共

演」「カノープスを見つけよう」

大きな天体ショーはありませんが、特徴のある現象ですので、

機会があれば観察してください。

 

良い観望でありますように。。。。

 

 

季節の星座の見つけ方
季節によって、星座を探す時の目印になる形などを紹介しました。ふと見上げた夜空にある代表的な形を覚えて、四季を通して探し易い星の世界を楽しんでください。
星座の窓口
星座を季節ごとにまとめて、見つけ方と神話と探しやすくするためのインデックスページです。
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