季節の星の見つけ方「北極星」

星コラム




(C)国立天文台

 

 

🌟北極星は現在は「こぐま座」のα星ポラリスとなっています。

これはこの付近に天の北極があるからです。

 

このページでは、探し方をご紹介します。

上記の星座図は北極星と北斗七星とカシオペヤ座の関係を表しています。

 

こぐま座がすぐわかる時

(C)アストロアーツ/星空年間

 

🌟北斗七星と対になる様な感じで、小さなスプーンに似た形を「こぐま座」全体で

表しています。北極星は「こぐま座」の尻尾の先にある星です。スプーンでいうと、

手の持つ方ですね。その一番端の星がα星ポラリスです。

 

ただ、「こぐま座」の星は明るい星があまりありません。

β星のコカブが2等星で、明るい方です。頼みの綱のα星のポラリスは実は、変光して

いて、2~9等星まで明るさが変わっています。

 

ポラリスは重星で、その為、変光していると考えられています。しかしその重星は

少し前までは2重星と思われていましたが、最近3重星であることがわかりました。

 

ポラリスAとポラリスBは口径10cmほどで、2重星と確認できますが、ポラリスAの

の方に、Abとされた星があり、これはハッブル宇宙望遠鏡でやっと分離できる程

近くに見えています。

 

夏の星座の見つけ方「こぐま座」
こぐま座」の見つけ方を紹介しました。北極星からダイレクトな探し方と、カシオペヤ座やおおぐま座から探す方法を紹介しましたが、北極星がどこに見えるのか一度探して見ましょう。方角の基準になるのでぜひ。

 

カシオペヤ座から探す時

(C)アストロアーツ/星空年間

 

秋には「カシオペヤ座」が見ごろなので、カシオペヤ座から探してみましょう。

 

❶「W」に見た時の右側の

「β(ベータ)星」上側と「α(アルファ)星」下側、

その2点を結ぶ線を下側のα星の方へ延長します。

 

❷「W」に見た時の左側の

「ε(イプシロン)星」上側と「δ(デルタ)星」下側、

その2点を結ぶ線を下側のδ星の方へ延長します。

 

❸ 上記1と2の延長した交点と、「W」の真中にある

「γ(ガンマ)星」とを結んで、その長さの5倍を

γ星の方へ伸ばしたところが北極星の位置になります。

 

秋の星座の見つけ方「カシオペヤ座」
カシオペヤ座は秋には北の空高くに見つけられます。形はアルファベットの「W」の形をしており、探しやすいです。またカシオペヤ座は北斗七星と並んで北極星を探すための貴重な目印となる星座です。

 

 

北斗七星から探す時

 

(C)アストロアーツ/星空年間

 

 

春は北斗七星の「おおぐま座」から探して見ましょう。

 

北斗七星の見頃は春からです。春の宵には北西に姿を表して、夏の間、比較的

見やすい位置を動いてゆきます。

 

北斗七星の枡の先にあるβ星とα星を結んでその長さを5倍延長したところに

北極星があります。

 

春の星座の見つけ方「おおぐま座」
「おおぐま座」の見つけ方を紹介しました。春の代表的な星座で、北側にあるので、「おおぐま座」の名前を聞くよりも「北斗七星」のある星座としての認識の方が浸透しているかもしれませんね。

 

 

移動してゆく北極星

(C)国立天文台

🌟上記の赤丸が順番に北極星になってゆく星たちです。

 

🌟現在、北極星は「こぐま座」のα星ですが、

歳差運動という、地球の自転軸が止まりかけたコマの様な、円運動をしていて、

長い年月をかけて、持ち回りで変わっていきます。

 

その年月は約25800年周期です。

 

1 こと座α星ベガ 紀元前11500頃
2 りゅう座α星トウバン 紀元前2790年頃
3 こぐま座α星ポラリス 紀元前1100年頃〜現在〜西暦2100年頃、最も天の北極に近づきます。
4 ケフェウス座γ星エライ 西暦4100年頃
5 ケフェウス座β星アルフィルク 西暦6000年頃
6 ケフェウス座α星アルデラミン 西暦7800年頃
7 はくちょう座α星デネブ 西暦10200年頃
8 はくちょう座δ星 西暦11600年頃
1 こと座α星ベガ 西暦13000年頃

ほぼ同じ行程を繰り返します。ただし、恒星固有運動のためにずれはあります。

 

 

(C)NASA

 

 

まとめ

🌟「北極星」の見つけ方を紹介しました。

 

「こぐま座」からダイレクトな探し方と、「カシオペヤ座」「おおぐま座」から

探す方法を紹介しましたが、季節のよって星座は変わります。

 

動かない北極星が、どこに見えるのか一度探して見ましょう。

方角の基準になるのでぜひ。

 

良い観望でありますように。。。。

 

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