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太陽系第6惑星「土星」について
今更ながら、簡単にまとめてみました。
土星の特徴
土星は木星と同じ巨大ガス惑星です。
内部構造も木星とよく似ており、中心部分の核は岩石と氷でできています。
核の上に液体金属水素とヘリウムでできたマントルがあり、
その外側には、若干のヘリウムを含んだ液体分子水素の層があります。
半径は約60300km、質量は地球の約95倍で、
木星についで、太陽系惑星の中で2位の大きさを誇っています。
土星も、大気を覆っている雲が変化します。
そのため、表面に縞模様ができます。しかし、木星の縞模様のような
変化はみられません。
特徴的な縞模様を比べてみますが、
土星には「大白班」と呼ばれる白い渦巻き模様があります。
木星にある「大赤斑」が300年以上も消えずに観測されているのに対し、
「大白班」は数週間から数ヶ月で消えてしまします。
(C)NASA
土星最大の特徴
土星といえば、美しいリング抜きでは語れません。
惑星にはそれぞれに個性があり、それぞれが美しい姿をしています。
リングは土星だけでなく、木星、天王星、海王星にもありますが、
土星の場合はその大きさ、存在感は群を抜いて、
際立つ美しさがあります。
リングの幅は20万km以上あり、これは土星の半径の3倍以上にもなります。
厚さは薄く、数十から数百mしかありません。
リングの大部分は氷の粒子からできていることがわかっています。
リングはどのようにできたか
土星のリングは遠くから見ると、美しい円盤のように
見えます。
その正体は?
NASAの惑星探査機ボイジャーなどの観測により、
円盤のように見えているリングの正体が解明されてきました。
直径10m以下の氷の塊がそれぞれ土星の周りを回転している
ものであるということがわかりました。
どのようにしてできたか?
未だに謎ではあるのですが、
2つの説が考えられています。
❶土星ができたときに、土星の表面に取り込まれなかった
ガスや氷粒子によって、土星を囲むミニ円盤ができ、
時間が経つうちに、ミニ円盤に含まれている氷粒子が土星の赤道面に
集まってきて、リングになった。
という説と
❷宇宙のどこからかやってきた氷衛星や彗星が土星に近づきすぎて、
土星の大きな重力によって粉々に砕かれ、その欠片が、
土星の周りに残って、リングになった。
という説です。
どちらもありそうですし、長い年月を経ているので、
両方の説を合わせた考え方もありかと思いますすね。
(C)NASA
土星の北極と南極
極部分は、北極、南極両方でオーロラの発生が確認されています。
オーロラの厚みは最上層の雲から1600km以上の地点まで、
達しています。
オーロラのカーテンの光は、揺らめいており、分刻みでその姿を変えています。
土星にオーロラが発生するのは、土星が持っている磁場に、
太陽からやってくる太陽風が作用しているからです。
土星の磁場は非常に強く、地球の約600倍もあります。
大きな磁場ができるのは、土星のマントルが半径の約60%を
占めているほど大きなもので、その活動も活発である、と
考えられています。
土星に関する歴史
(C)NASA
太陽系惑星の比較
太陽系の惑星は、大きさ(直径)や構成物質の違いから
3つのグループに分けられます。
地球型惑星・岩石型惑星 | 水星・金星・地球・火星 | 主に岩石や鉄でできていて直径が小さく密度が大きいのが特徴 |
木星型惑星・巨大ガス惑星 | 木星・土星 | 大部分が水素やヘリウムなどの期待(ガス)からできているので、大きいけれども密度は小さいのが特徴 |
天王星型惑星・巨大氷惑星 | 天王星・海王星 | 太陽から遠いために温度が低く、水やアンモニア、メタンなどの氷が大部分を占めています。 |
太陽系各惑星の特徴比較(平均密度以外は地球を1とした時の値です。)
惑星名 | 太陽からの平均距離 | 赤道直径 | 質量 | 平均密度(g/㎤) |
水星 | 0.4 | 0.38 | 0.06 | 5.43 |
金星 | 0.7 | 0.95 | 0.82 | 5.24 |
地球 | 1.0 | 1.00 | 1.00 | 5.52 |
火星 | 1.5 | 0.53 | 0.11 | 3.93 |
木星 | 5.2 | 11.2 | 317.8 | 1.33 |
土星 | 9.6 | 9.4 | 95.2 | 0.69 |
天王星 | 19.2 | 1.0 | 14.5 | 1.27 |
海王星 | 30.1 | 3.9 | 17.2 | 1.64 |
(C)NASA
土星のデータ
平均直径 | 12万536km |
質量(地球=1) | 95.2 |
赤道上の重力(地球=1) | 1.02 |
太陽からの平均距離(地球=1) | 9.58 |
自転軸傾斜角 | 26.7度 |
自転周期(1日) | 10.66時間 |
公転周期(1年) | 29.46地球年 |
雲頂温度 | -140℃ |
衛星の数 | 62+ |
土星の衛星
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土星探査機カッシーニ
土星探査機カッシーニに関するページはこちらからご覧ください。
土星のまとめ
美しく神秘的な輪を持つ土星は、その正体は木星と同じガス惑星で、
地球の直径の10倍もありながら、とても軽いので、
もし、土星を入れることのできる巨大なプールがあれば、
土星は水面にプカプカと浮いてしまうだろうと言われています。
そして何より、土星の魅力は本体よりも、麦わら帽子をかぶったような姿の
不思議なリングにあると言えます。
地球を5個も並べられるほどの幅広い環ですが、
厚さは100メートルもない、ごく薄いものです。
単体望遠鏡では、1枚の薄い板のようなイメージに見えますが、
実際には無数のスジ模様からできており、
太く黒いスジは「カッシーニの空隙」と呼ばれています。
環は、氷衛星同士の衝突で粉々に砕けたものとか、45億年前から
存在したとか、様々な成因説による議論が続いています。
環(リング)の正体
数センチメートルの大きさの氷の粒子、
それも粉雪か牡丹雪くらいと、
意外にも小さなおびただしい氷片が土星の周囲を回っている
ものらしいともみられています。
(C)NASA
まとめ
土星についてまとめました。
今年はカッシーニのグランドフィナーレや
環の傾きが観測向きな年であるとか、
何かと話題の多い土星です。
観望会の機会があれば是非とも参加して土星の環を見て欲しいです。
まだ謎が多いですが、カッシーニのかいせきはまだ続いていますので、
新たな発見を期待しつつ、夜空を眺めたいです。
良い観望でありますように。。。。。
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