このページは夏の星座の神話「いて座」です。
あなたの探している神話ですか?
もし、お探しの神話にたどり着けていない方はこちらをご覧ください。
「いて座」は黄道12星座の9番目に位置しています。
古くは古代バビロニアのころから、その姿が認められていて、
ギリシャ時代には、重要な星座として数えられるようになりました。
今回はそんなギリシャ神話からのお話です。
「いて座」の神話
「いて座」は、下半身が馬、上半身が人間という姿をした、
不思議な伝説上の生き物のケンタウルス一族の姿を映しています。
夏の星座には、「いて座」とは別に「ケンタウルス座」という星座も
存在しています、その解説はまたの機会に。
さて、ケンタウルスは、ひどく乱暴で野蛮な種族で有名なのですが、
その首長であるケイロンだけは別格でした。
ケイロンは大神ゼウスの父である、時の神クロノスとオケアノスの娘で
ニンフのピリュラとの間に生まれました。
クロノス神は嫉妬深い妻の女神レイアの目を、ごまかすために馬の姿で
ピリュラに、会いに行っていました。
そのためケイロンは上半身は人間で下半身は馬の姿になったということです。
ケイロンは賢明で正義感が強く、アポロンとアルテミスの兄妹神に愛されました。
アポロン神は、音楽、医術、薬草学、天文学や予言の力をケイロンに与え、
女神アルテミスは狩りの技を教えました。
やがて、ケイロンはペーリオン山の洞窟に住んで、若い英雄たちを
次々に教育しては世に送り出していました。
英雄ヘラクレスに戦いの技を教え、アポロン神の息子のアスクレピオス
を名医に育て上げました。
そのほか、勇将アキレウスや英雄イアソン、ふたご座のカストルとポルックス
などはすべてケイロンの弟子だったそうです。
しかし、この偉大な導師であるケイロンに、
突然不幸が降りかかります。
当時、ケイロンはマレア半島に移り住んでいました。
ある日突然に、ケイロンの家に3人のケンタウルス族が逃げ込んできました。
その3人は英雄ヘラクレスに追われていたのです。
始まりは些細なことでした、ケンタウルス族と英雄ヘラクレスとの
間に酒の席で諍いが起こりました。
その時逃げた3人のケンタウルス族が飛び込んだ一軒家に
後先を考えずヘラクレスは矢を放ちました。
矢を放った後、家の中にヘラクレスが飛び込んできて、目の前の光景に
真っ青になりました。
その矢は扉を打ち破りあろうことかケイロンの膝に突き刺ささっていたのです。
しかも、そのやには妖獣ヒドラの体液から作られた猛毒が塗られていたため、
耐え難い苦しみを半人半獣の賢者にもたらすこととなりました。
ところが、幸か不幸か、ケイロンは神の血を引いているので、
不死身でした、死ぬに死ねません。
このままでは永遠に苦しみが続くことになります。
ケイロンの苦しみを見かねたヘラクレスは、神々の王ゼウスに祈り、
ケイロンの不死性を解いてもらういました。
そうしてようやくケイロンは苦しみから解放され、
安らかに死の国へ旅立ちました。
ケイロンの死を惜しんだ大神ゼウスは、ケイロンの姿を星座にしました、
それが「いて座」となったということです。
「いて座」の見つけ方
「いて座」は夏の星座です。
夜空に輝く「いて座」の見つけ方はこちらから、ご覧ください。
「いて座」は黄道12星座でもあります。
この他の夏の星座の神話
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まとめ
🌟「いて座」の神話を紹介しました。
ケンタウルス族のお話は他にも関連のある神話があるので、
合わせて読んでみてください。
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