(C)国立天文台
🌟2019年1月の星空を紹介します。
天体現象を参考に観察してみてください。
国立天文台の初日の出情報はこちらをご覧ください
1月の惑星の動き
等級 | 星座 | ||
水星 | -0.4~-1.5等 | いて座→やぎ座 | 上旬に夜明け1時間前の東の空でギリギリ見えます。その後30日の外合を目指して、太陽に近付くので、観測には適しません。 |
金星 | -4.6~-4.3等 | てんびん座→さそり座→へびつかい座 | 6日に西方最大離角を迎え、東の空で、明けの明星が一際美しいです。7月まで明けの明星が観測できます。31日が天気が良ければ、月と接近する金星を追いかけてみてください。月が目印になって、日中の金星が見えるでしょう。 |
火星 | 0.5~0.9等 | うお座 | 午前中に東から昇っています。確認できるのは夕方の時間帯から、南西の空で見えます。ゆっくりと西へ沈みます。およそ22時ごろまで見えます。 |
木星 | -1.6~-1.7等 | へびつかい座 | 未明の4~5時前後に南東の空から昇り始め、日中太陽の少し前を移動します。14時前後に南西に沈んでゆくので、観測は早朝のみとなります。 |
土星 | 0.5~0.6等 | いて座 | 2日に合となるので、観測には適しません。中旬以降は夜明け前の南東の空で観測できるようになります。 |
天王星 | 5.8~5.8等 | うお座 | 正午前後に東の空から昇り始めます。夕方頃に南西の空で観測できます。日付が変わる頃、西へ沈んでゆきます。 |
海王星 | 7.9~8.0等 | みずがめ座 | 10時前後に東寄りの空から昇り始めます。夕方になって、南の空で観測できます。20時前後には西へ沈んでゆきます。 |
通常では、天王星と海王星は肉眼では見えません。双眼鏡などお使いください。 |
ウィルタネン彗星
🌟「ウィルタネン彗星」に注目していた方は、もうご存知でしょうが、2018年の11月
頃には7等台、12月中旬には3~4等台で見られていました。
まだ間に合う方は、早く見て見ましょう!
2018年12月16日が最接近の予定です。
ですが、月齢が8~9なので、日付が変わる頃、月が沈むので、そのほうがより、
観望できるかな?と思います。
プレアデス星団とアルデバランの間。。。くらいかな。3等台で見られます。
もちろん天気も良くないとダメですが。
その時期を見逃してしまった方は、2019年1月上旬なら6等台で、双眼鏡を使って、
見て見ましょう。
この時期は冬のダイヤモンドでおなじみのぎょしゃ座のカペラ付近を通過します。
この後は「おおぐま座」の方へ向かってゆくような感じです。
ウィルタネン彗星の周期は5.44年です。1984年に発見されて、律儀にやってきている
こと12回目です。
(C)アストロアーツ/ 星空年鑑
こちらもウィルタネン彗星の記事があります。
月と金星が接近
(C)国立天文台
🌟初夢は2日に見る夢というのは本当でしょうか?まだ夢の中な時間帯で、しかも、
冬の寒さで、布団から出るのにも勇気のいる季節に、「外を見て!」というのは
ちょっと気が引けます。。。
気が引けますが、細い月、しかも、コンデション次第では、ほとんど影のような月が
薄っすらと見えそうで見えない?という、ちょっとしたサプライズもあります。
その月に小さな宝石のような金星が側で輝き、そのすぐ下に木星と「さそり座」の
アンタレスも、ここにいるという自己主張の共演も楽しいです。
さらに、畳み掛けると、左上には少し早い、春の星座の「おとめ座」のスピカの真珠星
と木星の真上には「うしかい座」のアルクトゥールス。。。
朝には豪華な演出ですね。
しぶんぎ座流星群が極大
(C)国立天文台
🌟三大流星群の一つで、年明け早々の1月4日に、ちょっと慌ただしい感じの、
冬には12月に「ふたご座流星群」や小さいながらも「こぐま座流星群」などがあっ
て、何かと星への興味を誘いやすい連続性です。
「しぶんぎ座」というのは古い星座で、現在では「りゅう座」の一部になっています。
「りゅう座」は秋にも周期流星群として、名前が挙げられます。それと区別する意味で
も、「しぶんぎ座流星群」と呼ばれることが多いです。
今年の極大は午前11時ごろなので、見える頃には、数は若干少なくなる可能性もあり
ます。ですが、月明かりがないので、天気さえよければ、挑戦してみてください。
(C)アストロアーツ/ 星空年鑑
部分日食
(C)国立天文台
今年は年明けから忙しいですね。1月6日には日食があり、天体ショーの中でもかなり
注目度の高いイベントです。
しかも、概ね日曜日がお休みの方が多いと思います。
ちょっと早起きして、みてみましょう。
太陽は直接みないでください。
さらに、今回は部分的なので、かなり明るさが残っています。
よくあるのが、洗面器などに水をはって、それに太陽を移して、観測するというのが
オーソドックスな感じです、後は専用のサングラスなど、準備しましょう。
私は昔、皆既日食があった時に、買っちゃいました。
時間は、日本でも各地少しづつ違ってきますが、長いところで、3時間ほどかかりま
す。楽しみですね。
ちなみに、1月21日には、北海道と東北の一部で、半影月食があります。ですが、
登り始めの月が欠けるので、見えるとされている地域でも、観測には不向きな現象
です。
(C)アストロアーツ/ 星空年鑑
(C)アストロアーツ/ 星空年鑑
(C)国立天文台
🌟部分日食なんとか見えました。私の住んでいる地域は曇りでかなり可能性が、
低い感じで、欠け始めの時には全く雲の上でした。ですが、欠け方がほぼ最大時ごろに
雲が晴れてきて観れました。
雲が晴れるまでの薄雲の時は、日食グラスはあんまり役に立たなくて、観望できないか
な〜と思っていましたが、その後すぐに晴れ間が広がって、嬉しかったです。
皆さんはどうでしたか?
金星が西方最大離角
🌟日食の同日1月6日の日の出前の出来事です。
東の空で見えます。「西方最大離角」というと西の方で見える現象を、いってるの?
と思ってしまいがちですが、西方というのは地球から見える位置のことではなく、
太陽の西側ということです。
この金星は「てんびん座」にあるので、普段「てんびん座」は目立つ星がないので、
探しにくいので、惑星を利用して、探すのもいいです。
今年最初の月面エックス
🌟1月13日の22時50分が出現中心時間となっています。
今年最初の出現です。是非観察に挑戦してください。
また、今年は12月にも出現日があります。
12月4日の方は16時50分が出現中心時間なので、薄明るい状態の観測になって
しまいます。
月のクレーターの影がつくる形で、文字が浮かび上がるのは約1時間程です。
変化を楽しむならピークを中心に3時間〜4時間程度観察をすると、
楽しいでしょうね。
ちなみに、愛媛県松山市の愛好家の方が、月面にエックスだけではなく、「LOVE」が
見える画像を発表しています。
「O」クレーターで、「E」は逆向きなんですが、NASAのHPに掲載されたようです。
あなたも月面チャレンジしてみませんか?
スーパームーン
🌟今年は2回あるのスーパームーンです。
1回目は1月21日の満月です。2回目は今回の2月20日です。
1月21日午後2時16分に満月になり、その約15時間後に、月が地球に最接近します。
月のパワーをもらいましょう。
2回目は2月20日です。
金星と木星が接近
(C)国立天文台
🌟夜明け前の物語はいよいよ、月の下旬へとやってきました。
1月23日の夜明け前。
「てんびん座」にあった、金星は下方へやってきて、少しずつ、金星と木星との距離が
縮まって見えています。二つ並んでお互いの明るさを競っているようでもあって、早起
きは得した気分になります。
木星は「へびつかい座」と「さそり座」の間にあるので、アンタレスの位置で確認でき
るでしょう。それほど、惑星の公転周期の差が、星座への移動位置を考えると、目視で
きる点でもあり、気がつける点です。
ちなみに金星の公転周期は0.6152年(224.70日)、木星は11.862年です。
月と木星が接近
(C)国立天文台
🌟1月の締めくくりは31日、これも早朝、夜明け前の時間です。
月と木星が接近している姿が見られます。これは月初めに、金星と月が接近したときと
よく似ていますね。
細い月と今度は木星とが近くなっています。
月初めのを覚えておいて、月末に木星との共演を見ると、また違った感慨があります、
お試しあれ。
さらに金星の位置もだいぶ下になってきています。そしてさらにその下方には今度は
土星も顔を出しています。
低い位置が山で隠れるかたは見えにくいと思います、低い位置でも見える場所で、
観望できるといいですね。
1月の天文カレンダー
1月の天文カレンダーはこちらからご覧ください。
2月の星空
2019年度版星空年間(2018/11/30発売)
2019年の星空の関連記事はこちらを参考に書かれています。
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とても詳しくて、オススメです。ただ文字が小さいので、ルーペが入ります。(^^; |
まとめ
2019年1月の星空の代表的な天体現象を紹介しました。
1年はあっという間です。また新たな年が始まって、いろいろな天体ショーが楽しみ
です。とりわけ、1月はしぶんぎ座流星群や、部分日食、ウィルタネン彗星の見納め
などなど。。ですね
良い観望でありますように。。。
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